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「秋山くん」のばらあいこ

Baby comics EXTRA 秋山くん (POE BACKS)Baby comics EXTRA 秋山くん (POE BACKS)
(2011/09/24)
のばらあいこ

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事前情報をまったく知らず、周囲が「秋山くん、秋山くん」という言葉をよく呟いているから気になったという理由のみで購入。数頁読みすすめて表紙とあらすじからは予想もしなかった意外なエロさに驚いた。過激な描写がある漫画自体が久しぶりなせいもあったけど、それ以上に私は何かに驚き続けていて、購入してからほぼ毎日ペラペラと頁をめくっているのである。

一読して、とにかく主人公二人が怖いなと直感的に思った。
その怖さの正体は、秋山くんのわけのわからなさ、芝のストーカーチックなワンコっぽさ(もちろん個人の好みのよると思うが私はワンコ攻めというものが苦手である)にあるのだが、それをホワホワした温かいもので包もうとして、力技ながら成功しているように見えなくもない二人が(著者が?)怖いなと思ったのだ。

男性向けエロの手法(擬音やアングルなど)を使っているからか、受けである秋山くんの気持ちの在り処がわからないのだ。秋山くんがなぜ芝に身体だけでなく心も寄り添うようになるのかが、わからないのだ。わかるようで、わからない。快楽に流されただけのようにも見えるし、芝のワンコっぷりに流されたようにも見えるし、「芝がいるから寂しくないよ」と言うように恋愛の一端のようなものにも見える。この秋山くんの流されているのに確固とした自分を持っているように見えなくもないキャラは、とっても「不思議ちゃん」だ。このキャラ造形の妙はホント妙だよ。変な子だよ。そのヘンテコさと怖さとエロさに魅了されてしまったのかもしれない。こんな感想だけど、私はこの作品が恐らく好きだし、のばらあいこさんの次回作を楽しみにしている。「また怖いかも?」と思いながら、是非ともヘンテコな違和をまた感じたいと思っているのだ。

「秋山くん」の裏主人公は秋山くんの友人の一人である智美ちゃん(♂)だろう。
秋山くんが好きだと叫ぶ芝に足コキを強要し、結果的に二人をお付き合いのようなものに至らせてしまう智美ちゃん。二人の絡み(というよりも、秋山くんの)を見てから勃たなくなってしまう智美ちゃん。気持ち悪い気持ち悪いと言いながら、大好きだった秋山くんが離れて行ってしまうのが寂しくて仕方がない智美ちゃん。挙句、秋山くんと一緒になりたいと、秋山くんの目の前で男にヤラレル夢を見てしまう智美ちゃん。
ええ、この中途半端にガラの悪い智美ちゃんが大変にツボでした。可愛かったです。イエス不憫萌え♪

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「青春花心中」河井英槻

青春花心中 (1) (ディアプラス・コミックス)青春花心中 (1) (ディアプラス・コミックス)
(2011/08/30)
河井 英槻

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所属していたサッカーチームから突然契約を切られた竹中。 少し前に恋人とも別れ、自棄になった竹中は学生の頃自分を裏切った大嫌いな先輩・山崎に身を任せる。 出口の見えない日々の中、脳裏に蘇るのは、やるせなく、ほろ苦く、もどかしかったあの頃の記憶だった……。長篇読み切り「置いてけぼりの街と僕と君と。」も同時収録!

手に取ったときは「いつもの河井さんかな」と思った。
河井さんの描く少年達は、受けも攻めも華奢な骨組と長い睫毛を持った美しいお人形のようだ。そして、傷つきやすく繊細なようにみえて実は意外に逞しい受けと、彼を包み込むだけの更なる強さを持った攻めによるセンシティブな物語というイメージだ。読み初めてしばらくその印象は変わらなかった。失ってしまった自分の唯一の武器に苦しむ竹中と、影しか見えない別れた恋人の物語なのだろうと思っていたのだ。

ところが、山崎先輩の出現によってその印象はガラリと変わる。いかにも当て馬(河井さんの描くキャラとしてはほとんど“例外的”な顔立ちをしている)然とした山崎が2話目のモノローグを飾ったとき、もし、このまま竹中と山崎の話になったらものすごく好みだと心躍ってしまったぐらいだ。相手の気持ちが自分にないということを嫌というほどわかっておきながら、出て行くことを知っているのにそれでもつなぎ止めずにはいられない山崎がなんとも言えずよいのだ。かなり無茶なやり方をしているようにも思えるが、その痛みすら、今の竹中には必要だとわかって事に及んでいるようにも見えてしまう。たぶん、誰よりも山崎は優しいのではないだろうか。

物語は山崎との過去を丁寧になぞっていく。狭い世界で互いしか味方がいなかったような中学時代の密着と決別が描かれる。著者が言うように、掲載にタイムラグがあるせいか山崎の現在の造形と若干の違いがあるようにも取れるが、語られる過去からはまだ、竹中が山崎を嫌悪するに至った理由は明かされない。窮屈な世界で同性を好きであることに苦悩し、差しのべられた手を恐怖としか思わずに拒絶する竹中の姿が痛々しい。本命とおぼしき元恋人の姿は思い出の中で語られるばかりでまだ形にない。三角関係未満のこの物語がこれからどう展開するのか、久々に続きを待ち望む巻数ものに出会った。

たった一つの武器を失った人間はどうすれば良いのだろう。まだ若い、という言葉は慰めにもならない。若いからこそ、その先の長さに絶望するということだってあるだろう。沈み込むばかりの竹中の心の行方も気になる。不穏なようで明るさを内包するタイトルも素敵だ。手向けの花が「青春(過去)」に送られるというのなら、未来は決して暗いものではないと思うのだが。

ところで河井作品への思い入れは実はまったく違うところにある。何度か書いているのだが、私のごく個人的な萌え(と表明するのも憚られる)であるところの「地方都市の閉塞間」を最初に感じさせてくれたのは、何を隠そう河井作品なのだ。それから10年以上経った今確信するけど、これは間違いなく著者自身の萌えでもあり、執着でもあるのだろうね。

続きが楽しみです。

まとめて感想

1カ月広告が出てしまう危機だったので怖々上がってきました。
感想を書こうと思って記事に画像だけ張り付けたものの、いつまで経っても出来あがらないのでメモ程度ですがアップしてしまいます。それにしても、書いてないと書けなくなるよね…。

運がいいとか悪いとか (Dariaコミックス)運がいいとか悪いとか (Dariaコミックス)
(2011/06/22)
館野とお子

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まさに「運がいいとか悪いとか」の題に相応しい人間関係の面白さがあった。
誰といつどんなタイミングで関係するか。それが後々の幸福に繋がるのか、不幸に繋がるのか。一歩違えばすべてが根底から変わるし、だけどそうはならなかったのが「運」なわけで、なんとも絶妙な三角関係に、日頃三角関係は苦手だと自覚している私が夢中になって読んでいた。最後までどちらに転がるかわからない顛末も含めて大満足の1冊でした♪館野さんの漫画は一見するとテンションが低いように感じられるのでサラッと読んでしまうのだが、感情の揺れ動きは意外に湿っぽくて生々しいと思う。そんなところも魅力だなぁ。

アナトミア (IDコミックス gateauコミックス)アナトミア (IDコミックス gateauコミックス)
(2011/06/15)
藤 たまき

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素晴らしかった。
芸術という狂気と紙一重の「愛」を幼い身体に刻みつけられた男がいる。幼い身体に与えられた愛情は虐待という側面も持っていて、彼の人生に暗く深い影を落とす。だけどその経験があったから男は芸術家としての才能を開花させ、結果的に彼を一途に愛する年下の男を得ることにもなるのだ。穏やかな読後感を持つ藤作品と言うのは私の中でも珍しく、著者の過去作品をおススメしてくれた友人も言うように、幸福な話だと思う。藤作品に感じる痛ましさを私はどうも「風木」に重ねてしまい、幼い少年が他者の愛を得る為に「性行為を選択してしまう」ことの哀しさにあると思っている。既読の作品が少ないので直感の域を出てはいないのだけど。ともかく、今作品はとても好みでした。

背徳のマリア 上 (ガッシュ文庫)背徳のマリア 上 (ガッシュ文庫)
(2011/05/28)
綺月 陣

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以前からセンセーショナルな内容にあらすじだけは知っていた作品。登場人物夫々が傍から見れば狂気の渦中にいるようで、しかし狂気とは一体何だろうということについても考えさせられる作品だった。神の所業を超えた技術と願望を狂気だというのなら、人間はとっくにその域に達しているようにも思えるわけで。それを生命倫理にだけ課するのも不自然なのかもしれない。そう、切実なる心の願望と、曖昧模糊とした倫理感を天秤にかけたとき、そこで選択してしまう結果の是非を一体誰が裁けるというのだろうか。私には登場人物の誰にも共感や同情を感じることはなかったし、全員の「希望」であるところの生命のその後を想像すると薄ら寒いような気持ちにすらなってしまう。でもその感情こそが「普通」であることに胡坐を掻いている私への著者からの問いかけのようにも思えるのだ。手放しで好きとは言えないが、とても面白かった。

【後日改めて】

昭和元禄落語心中(1) (KC×ITAN)昭和元禄落語心中(1) (KC×ITAN)
(2011/07/07)
雲田 はるこ

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手元にないので後日きちんと感想書きたいなと。
胸に迫るものに言葉を失った。BLの雲田さんはどちらかというと苦手で、実は全作読んでいるけど手元には1冊も残っていないのだ…。その違いについても思わず考えたくなってしまった。これはオススメ!!

***

更新はサッパリですが相変わらず元気です!
そんな中でも拍手やコメントをありがとうございます。
同時に二つのことが出来ないダメ人間なので、中途半端な感想を上げることが心苦しくもあるのですが、やっぱり私は本の話をするのが大好きなんだなと実感しました。また近いうちに上がります!

「神とペン」柳沢ゆきお

kamitopen.jpg
神とペン (F-BOOK comics)

興奮する読書体験だった。
これはなんだろう?読んだことがあるようなないような、知っているような知らないような。
なんてヘンテコで面白い漫画を描く作家さんなのだろう!一瞬でファンになってしまった!

神とペン
表題作からやられてしまった。神様と同居するエロ漫画家の話。私はこういった不条理話にとても弱いのだ。神様はただそこに居るだけで、この世に起きる幸も不幸もどうすることも出来ない。役立たずの神様は人と同じように心を痛めそれ以上に無力さを嘆く。だからこそ、たった一つだけ叶えることの出来た願いにグッとくるのだ。余談だが最初にタイトルを見たときに「表現規制風刺モノ?」と一瞬頭をよぎった。何を連想したのか、蓋を開けてみれば関係なかったわけだけど、でも、完全に無関係だとも言い切れないような気がするのだ(セーラー服を着た少年(人外)と大人の組み合わせですし…)ともあれ、良いタイトルだと思う。ただ一つ残念なのがオチの元ネタがわからないことだ。つげ義春でいいのかな?気になります。

まつりのあと
兄弟の再会モノ。7年前の一件から再会するまで兄がどうやって生きてきて、その間弟が何を「越えた」のか、詳しく描かれることはない。だけど切羽詰まった苦し気な兄の表情がすべてを物語っているし、中性的で美しい弟が見せる憐れみと媚と愛しさが混ざった絶妙な視線がすべての感情を伝えている。確かにその関係は「禁忌」なのだけど、背徳や後ろめたさを軽く飛び越えてお互いを選びとるしかないような力強さがあるのだ。柳沢さんの漫画はどこか小野塚カホリを彷彿とさせる。それはお二方の描く禁忌や不条理の形と、それと相対するときの人々の軽やかさにあるのかもしれない。血を流しても、消えない傷を作っても、たとえ不幸になっても、互いを選ぶ強さがあって、そして「死」の匂いが濃厚なのだ。兄が弟を心の底から欲したのが14年前、その時から二人の運命は決まっていたのだと思うとくらくらする。祭描写に人身御供といったアイテムの使い方といい大変好みだった!

せめて美しい言葉を。
恋人同士の話。ゲイの卑屈さとノンケの不器用さが招くすれ違い喧嘩からのエロに驚いた。某さんのブログで「メガシャ」という言葉を拝見して思わず笑ってしまったのだが、まさにその通りだ!なんてフェティッシュ!なんてエロス!眼鏡萌えがないという残念な腐女子ですがこれはさすがに滾りましたよ。素晴らしいです、ごちそうさまでした。

さすらう よるの ながくへ ららら
7年会っていなかった彼をなぜ彼は呼び出したのか、特別親しいわけではなかったのにどうして流星群の夜に誘ったのか。そこにある感情がたとえ恋愛ではなくても、非日常のイベントを共に過ごした思い出というのは、自分が考えるよりも深く底の方に漂っているのかもしれないね。会いたいと願った時に来てくれたことを後生大事にしていた彼と、必死に走った彼がまた笑いあえる日がくるといい。既視感がある話だけど揺さぶられます。

プリーズタッチヒアトゥオープン
ワケアリ親子と担任の先生の話。この漫画がどんな雑誌に掲載されていたら納得するだろうか。意味もなく考えているのだが答えは出ない。思春期の子供に振り回される大人と、大人の事情に振り回される子供の極めてフェアで温かいヒューマンドラマだった。色々なものをアッサリと飛び越えて見せた大人達のそばで、少年も彼らの愛情に応えられるような大人になっていくのだろう。語られていない部分が若干消化不良だったが(先生はいつ父親だと気がついたのか、認知の件、など)それ以上に魅力があった。BLだと思って読むから異質に感じるのか、そもそも絵柄が異質だからなのか、うーん、やっぱり面白い人だと思った一作でした。

四次元ラヴァーズ
ゲイと二次元にしか興味がない韓国人留学生の話。こちらも「プリーズ」同様にBLというよりは、いくつもの差別を描いたヒューマンドラマかな。「お前なんて人間はこの世にたった一人しかいないんだから!」という雪君の言によると、だから「正しい」と奢ってもいけないし、「間違っている」と卑屈になってもいけないのだ。人は皆独りで夫々の正しさや間違いを抱えて生きている。最初は言葉の壁を作って閉じこもっていた雪君が差別を受ける岡田の為に日本語を叫ぶのが良いね。独りと独りの境界を飛び越える手段はいくらだってあるのだ。


次回作も楽しみです!良い本を読みました!

***

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まとめて感想

早いものでもう5月。
先月中旬から下旬にかけて読んだ漫画がどれも面白くて幸せです。
忘れないようにまとめて感想を。

甘い針 (Feelコミックス オンブルー)甘い針 (Feelコミックス オンブルー)
(2011/04/25)
明治 カナ子

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まさか新装版が出るとは思っていなかったので(この御時世に!)告知を見たときは驚いた。明治さんの初期の作品集でヤオイショタエロ漫画である。かなり過激な内容なのでオンブルーレーベルだからと表紙買いをして驚かれた方も居るのではないだろうか。『リアル1/2』から明治さんにハマったファンとしては、『甘い針』のキツさは初読み時には驚いたものの、大好きである。現在の穏やかな作品も良いけれど、初期から中期の薄暗い作品の方が心に残っているものは多いのだ。どれも印象深いのだが、一番BLらしい作品である「さかなの目」シリーズが特に好きだ。従兄に暴力に近い形で抱かれ続ける少年の話。古い日本家屋でじわじわと追い詰められて諦めてしまったような関係が耽美でよい。恋愛感情のようなものが徐々にうっすらと見えてくる展開もたまらない。旧版にはなかったこのシリーズの描き下ろしが収録されている。僅か2頁だが、相変わらずの小さな囲いの中で従兄に翻弄される少年が可愛い。気持ち悪い(失礼)オジサンが攻めの話が多く、受け側は完全に被捕食者として為す術もない。エロをエロく描く明治さんのエロ漫画が大好きです。

キャッスルマンゴー 1 (MARBLE COMICS)キャッスルマンゴー 1 (MARBLE COMICS)
(2011/04/20)
小椋 ムク、木原 音瀬 他

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木原節のキツさは薄く(随分前に読んだ雑誌付録小冊子「リバーズエンド」をうっすら思いだすことで十亀の背景にある過酷さが木原さんらしいかなと感じたぐらいだ)、ムクさんの漫画にしては動きがある。その結果、読みやすくて先が気になる面白い物語に仕上がっていると感じた。個人的にはもう少し漫画本編でも「木原節」を読みたくもあったのだが、これだけ平和だと2巻で急転直下されても怖いかな…。過去の荷物を背負って生きる十亀と、ラブホテル経営を夢見る素直になれない高校生万の恋愛は、どちらも可愛らしくてキュンとなった。特にAV監督なのに高校生のうちは手を出さないと頑なに決めている十亀に微笑ましい気持ちになってしまう。しかしどちらのキャラにもそこまで感情移入はしないのである。可愛いなぁと思っただけで止まってしまう。多分、それがムクさん漫画を読むときの私の弱点なんだろうな…。しかし面白いです!2巻が楽しみ♪

春に孵る (バンブーコミックス 麗人セレクション)春に孵る (バンブーコミックス 麗人セレクション)
(2011/04/27)
国枝 彩香

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面白さに言葉を失くす。
国枝さんは漫画が本当に上手い。その巧みさは安定感があって私なんぞが改めて感想を書くまでもなく、作品内ですべて完結している(ユギさんの読後感に近い)。後味の悪い作品がほとんどだが「麗人」本誌で読んでいたので落ち着いて堪能出来た。しかし、「十三夜幻灯」だけは未読でこれが参った。超怖かったですよ…永遠の愛なんて願うものじゃないね。一番好きなのは表題作だ。少女を主人公に据えて人間の業の深さをこれでもかと描いている。皆狂っているが、その狂気が心地良くもある。男の手を取った先にあるものは、きっと地獄のような天国(あれ、逆かな?)なのだろうと考えるとそれもまた良しなのだ。

花に染む 1 (クイーンズコミックス)花に染む 1 (クイーンズコミックス)
(2010/08/19)
くらもち ふさこ

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おススメされた一作。現在2巻まで刊行。同著者の『駅から5分』のスピンオフだが単品でも大丈夫。
少年(男)と少女(女)が関わるときに相手の一番懐深くに飛びこむ手段として「恋愛」があるとする。しかし「恋愛」を選択したくないと頑なに思っている少年と少女がいる。一方の真意は見えないが、少女がそう思うのは、その選択肢によって二人がともにある未来は与えられないと、潔いほどに知っているからだ。その愛憎が、荒くて繊細な(矛盾するようだが)画面に渦巻いている。なんと男女の不自由なことか!張り詰めた弓は彼らの感情のようだ。幼なじみの男女を軸に展開される人間ドラマ。今後ミステリー要素が絡むのだろうか?とんでもない時限爆弾の装置が背後でチクタクいってるような不穏さが堪らない。続きが楽しみ!
私は中学生以降、少女漫画をほとんど読まずに生きてきた。当たり前だけど、「恋愛」をしない男女の話だって山のようにあるだろうに其処に意識がいくあまり排除してきてしまった節がある。勿体ないことをしたなぁと久しぶりに思ったのでした。今から読んでみようかしら?うーむ。


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Author:yori
気がつけばいつもそばにBL

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