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「聖なる黒夜」

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噂には聞いていましたけど面白さに絶句。

東日本連合会春日組大幹部の韮崎誠一が殺された。容疑をかけられたのは美しい男妾あがりの企業舎弟…それが十年ぶりに警視庁捜査一課・麻生龍太郎の前に現れた山内練の姿だった。あの気弱なインテリ青年はどこに消えたのか。殺人事件を追う麻生は、幾つもの過去に追いつめられ、暗い闇へと堕ちていく

骨太なミステリーなのですが、登場人物が・・・みんなホモ。
柴田よしきは初読みですが、正直驚きました。ここまで一般文芸で書いていいのか。
ごめんなさい、完全にBL視点です。それ以外では語れそうにありません。
いや、事件の根底には日本が抱える闇と、「冤罪」という司法が犯す大罪があるのですが・・・。

麻生!及川!おまえら可愛すぎるよー。なんなんだよ、この親父カップルは!!
上巻で灰皿を目にしたときから私は及川が好きでたまりません。麻生の残酷さというか、無意識のたらしっぷりに振り回される及川。マルボウらしい暴力性と、内に秘めた女性性。なんて素敵な脇役・・・。本当は麻生に抱かれたかったのに、体育会時代から染み着いたプライドに雁字搦めになっていた及川。彼の気持ちが登場人物中一番痛かった。だって、一番純粋に一途に愛を貫いているのは及川だもの。韮崎の強すぎる愛といい、練の言うようにこの二人は似ていたのかもしれません。

それにしても、性行為の描写が下手なBL顔負けの多さとバリエーション。もちろん下手に扇情的だったりはしていないのですが、それが最強に色っぽい。取調室の凌辱ですよ?(取調室といえば、麻生と練の抱擁も素敵ですね。ロマンチックですらある。おまけ短編の「歩道」を読むとまた妄想を掻き立てられます)

もちろん韮崎を殺した犯人探しが主軸なのですが、そこに麻生と練の愛と因縁が絡み合ってきます。二人の気持ちが通じ合っていく過程が!・・・というか元々想い合っているのでキスが、セックスが!
家で読んでいて本当によかったと思いました。外だったら「きゃー麻生!」なんて叫べないからね(笑)
一服盛った後の撮影シーンが一番萌えました。「気持ちよかったか」とシレッと言う麻生が好きだ。

ミステリ部分がしっかりしていなかったら、愛憎部分にしか目がいかなかったかもしれませんが、テーマもしっかりしていて最後まで目が離せません。上下巻1200ページという分厚さでしたが一気読みでした。
警察の正義とは、人の命は平等なのか、そして罪は償えるのか・・・。練のたどることになった過酷な人生に対して、麻生はこの先どう生きていくのか。ハッピーエンドとは決して言えない苦さのあるラストです。だって、練の本質は変わらないだろうから。それでも麻生は約束を守ろうともがき続けるんだよ。そして及川はそんな麻生を見つめ続ける。ああ及川・・・(練よりも及川が好きなので)

とにかく読めて良かったです。久々に没頭しました。


この話を読みながらずっとあるBL小説が浮かんでいました。
『さよならを言う気はない』(英田サキ)に主役2人の設定が似ています。
これも大好き。
攻めのケツを狙っているところも似ています(笑)

文庫には単行本に載っていない短編が掲載されていました。初恋って、同人っポイのりですね。 

本編ラストの麻生の言葉はプロポーズですよね。「一生かけて」って。
麻生は結局及川や怜子との関係を上手く築くことができなかった人で、彼の執着の無さや優しさが彼を愛する人を苦しめる。唯一執着のようなものを練に見せたことで、麻生の今後の人生が幸いなものになっていくといいなと思います。横にいるのが練なら尚いいけど。練、一棒一穴主義になっておくれ(笑)
麻生が興信所を起こすなら、その助手には田村なんていかがでしょう?情があって頭も良くて、脇役で終わらせるにはもったいない男だと思います。


他のシリーズにも麻生や練が出てくるそうなので、そちらも手を出してみようかな。
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「あのひととここだけのおしゃべり」

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マンガ界の名手よしながふみ、待望の初対談集!!
〈やまだないと 福田里香 三浦しをん こだか和麻 羽海野チカ 志村貴子 萩尾望都〉
総勢7名の豪華著名人との対談集です。本当に呑み屋やファミレスでの「おしゃべり」のような雰囲気。
好きなものについて語るって、本当に幸せですよね。私もホモ仲間と会うと、本屋→居酒屋→お茶というお決まりのコースだもん。もちろん内容はホモOnly。お互い色々あるんだよ。でも、どーにもならないこともやっぱりあって、そんなときに「ホモがあって良かったね」と再確認するんだ。

それにしてもよしながふみの頭の良いこと!面白い対談集なのに、ものすっごい高度な知能のぶつかり合いのようでもあり、息を詰めて読んでしまいました。

圧巻は三浦しをんとの「フェミニズムはやっぱり関係なくないのよ」
お互いの言葉に触発されてどんどん話がノッてくるのが手に取るようにわかり、2つの才能がその出会いを心の底から楽しんでいるのが伝わってきて身悶えます。

なぜBLか。という問いへの答えは出尽くしていて、私はその答えのすべてが、誰かにとっての正解に該当するのだと思う。昔『コミュニケーション不全症候群』(中島梓)を読んだときに感じた共感も、『オタク女子研究 腐女子思想大系』(杉浦由美子)に感じた違和感もひっくるめて。
とても個人的な問題のようでもあり、でも「腐女子」という言い方やカテゴリーに分類されれば黙るしかないわけで。ちなみに私は「BL」も「腐女子」という言葉も好きではない。分かりやすいから使うけど、本気で語るときには「ホモが好き」と言う。

で、そう、フェミニズムの問題なんだよ。
女性であることの生きづらさ。これが私の根底にもあるんだよ。
こんなこと真剣に考えるのは学生以来なので、また考えは変わるかもしれないけど・・・。私は女であることが嫌なわけでは全然ない。ただ、女であることが損とか、男よりも大変だとかいう世間一般の認識と、そしてその認識通りの世界が嫌なんだ。
だからなぜBLかっていう話に戻ると、「対等な関係が見たいから」に尽きるのかもしれない。
もちろんBLにだって、庇護するものとされるものという立場や感情部分での「対等じゃなさ」はある。で、そういうものが好きな人ももちろんいると思うけど、それは私にはよくわからない部分だから置いておくさ。ただ、圧倒的に 男と男 の物語は私にとって対等なんだよ。と同時に〈受〉と女性を地繋がりに考える論を否定はできない。そういう関係を男と作りたくて、叶わない女が現実にいるわけだから。
そこに「生きづれーなー」というストレスをぶつけているのかなとね。
個人的な話私は男に厳しい傾向があるので、単純に「なんか男がヒーヒーいわされてる話」を読むのも好きです(笑)エロ万歳!


プロフィール

Author:yori
気がつけばいつもそばにBL.猫かぶってみても、結局たどりつくのはそこなのです。感想は基本的にすべてネタバレ注意です。拍手&コメントありがとうございます。拍手コメントは該当記事のコメ欄にてお返事いたします。リンクフリーですがご一報頂けると嬉しいです。

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