スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「李歐」

頽廃的とも違う諦念の底で乾いた男二人が出会った。
乾きは熱に変わり互いの人生を決定的なものにする。

そんな印象を持って読み始めた『李歐』(高村薫)でした。実はリベンジです。数年前に読んだときは一彰と李歐が出会ってから再会するまでの紆余曲折にダレて放り投げてしまったのです。柴田よしきの『聖なる黒夜』を読んだときからリベンジは決めていたのですが、どうもあまり好きではないようです。
まず、「中国大陸を目指すという壮大な夢」が私にはとてもロマンチックには思えなかった。
まあ、こんな時代ですからね(笑)
だから絶世の美男子という李歐も大陸の人間というイメージがあり、バイタリティに溢れた上昇志向の強い天才という普通の印象になってしまったのです。一彰の心理の方がまだ興味を引かれたかな。彼は幼少期にいわゆる「悪=拳銃」に出会い、結局その時から人生が決まってしまったのよね。圧倒的な悪の魅力に逆らうことが出来ず、自ら選んで迷うことなく堕ちてゆく一彰の姿の方が美しかった。ただね、一彰と李歐が精神的ホモセクシャルな関係であるならばそれを貫いて欲しかったし、女性を犠牲にするのはやめてくれーと思ったのですよ。

次は『マークスの山』を読むぞ!合田刑事が主役のこちらが本命です!
スポンサーサイト

「さくらにあいたら」

sakura.jpg
きれいで不思議なタイトルだなーと思ったら、童謡「蝶々」の「なのはにあいたら―」からきていたのですね。古街さんのデビュー作ですが、今まで読んだ中では圧倒的にこの『さくらにあいたら』が好きでした。(「洋K」も「オルタナ」も嫌いじゃないけどもう少し熱を直接感じたいというか・・・)

ガンコで不器用、しかもナイーブな高校生・神原はアイドル顔の同級生・松永に密かに恋している。でも、松永は付き合う相手をころころ替えて「恋の蝶々」と呼ばれる男。しかもノーマル。けれど、恋心を抑えきれなくなったある日、思わず告白してしまい・・・

高校生の今始ったばかりの恋愛って、先が見えないというか見えているというかで、結構冷めた目で見てしまうことが多いのですが、松永の言葉はそんな心理に十分すぎるぐらい訴えてきて、思わず涙しそうになりました。私もね、そういう言葉(「ずっと」「絶対」)には胡散臭さを感じるタイプなので。
だけど、この二人の始まったばかりの恋愛がうまくいきますように―とキュンとさせられてしまうし、古街さんてやはり上手なのだと再確認した1冊でした。

「なるほど じゃあ最後は俺ってことで」
恋の蝶々の着地点を、こんなセリフで締めくくるセンスが素敵です。
プロフィール

yori

Author:yori
気がつけばいつもそばにBL.猫かぶってみても、結局たどりつくのはそこなのです。感想は基本的にすべてネタバレ注意です。拍手&コメントありがとうございます。拍手コメントは該当記事のコメ欄にてお返事いたします。リンクフリーですがご一報頂けると嬉しいです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
09 | 2008/10 | 11
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。