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一般書感想、つづきのつづき

しつこいですか?すみません。

大寒というだけあって寒いですね!遅めのバーゲンに行ってきました。売れ残り中の売れ残りだよなぁとか思いつつもワンピースを買って満足です。普段は可愛らしい格好なんてしませんが、来週のプチ同窓会に備えて・・・服買う時はそんなんばっかです(笑)

私がいつも服を買いに行く街は本屋激戦区です。BLが豊富な本屋が多くあり、この街に出向いてBLを買わずに帰って来たことはない!ぐらいだったのですが、今日は買わなかったよ。珍しい。熱でもあるのか。

その代り持って出た津村記久子の『アレグリアとは仕事はできない』を喫茶店で読み終えました。
うーん、やっぱり面白いなぁ。気まぐれコピー機と、翻弄されるOLの怒りに満ちた攻防戦です。コメディではありません。超、真剣です。アレグリアとは主人公ミノベの勤める会社に新しく入荷した複合コピー機の商品名(長尺用のコピー機があるというのを初めて知りました)。機会を愛するミノベは最新機種のくせにフリーズを繰り返すアレグリアが我慢ならない。「人間なら殺している」ぐらいの憎悪を募らせていきます。たかがコピー機といっても、そのコピー機が使えなければ割を食うのはミノベや先輩のようにコピー機を使って仕事をしている人々に他ならないのですよ。それが「長尺」という特殊なコピーであればなおのこと。読んでいて、「そんなに気に入らないなら何故上司に掛け合わないのか」と思っていたのですが、上司が導入した機械、中途入社のOLにそんな発言権はないんだよね。私、奢っているなぁ。会社の男たちはコピー機能としてのアレグリアを求めていないので、ミノベの鬱屈を理解してくれるのは同じ仕事をしている先輩だけなのですが、事なかれ主義で大人な先輩は特に気にする様子もない。話は、ミノベのアレグリアへの怒りと、コピー機のコールセンター係の女、メンテナンス係の男を介して意外な方向に転がっていく。アレグリアが使えないのにはそれなりの理由があって、という。そして駄目アレグリアが迎える顛末。なんだろう、この異様にスッキリする読後感は。ミノベと先輩の関係といい、津村さんは今の時代に働く女の気持を本当によくわかっている気がする。津村さん自身もミノベと同じような仕事をしているらしいけど、それでも「コピー機」という無機物を相手にここまで面白い話を書くなんてすごいと思います。

なんかベタ褒めですね。久しぶりに好きな文芸作家ができたので嬉しいらしいです。
本来がエンタメ寄りではないので、純文系の女性作家は割とチェックしているのですが、津村さんは最近知ったので、まだまだですね。
BL好きな私が、一般書では「非恋愛小説」を好むというのは肯けるような・・・。ちょっと危ないな~と思っているのが「ハーレクイン系」なんですよね。あれ、好きだったらどうしよう。まだ読んだことはないのですが、三浦しをんが好きらしいですよ(笑)

ああ、なんか寒気が。本当に風邪でも引いたのかしら。
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一般書感想、つづき

津村作品を読み漁る合間に図書館で『あなたの呼吸が止まるまで』(島本理生)を借りてきました。
正直、島本理生は全然好きではないのですが、『大きな熊が来る前におやすみ』で「暴力」がテーマのような話を書いたあたりから注目するようになりました。『ナラタージュ』なんてどこが良いのかサッパリでしたが、幸せそうな二人に潜む不穏な影については、とてもよく書けていたように思います。
しかし、『あなたの呼吸が止まるまで』は小説全体の出来としては首を傾げます。12歳の少女が主人公なのですが、この朔という少女の語る言葉が嘘っぽくて・・・。実際にあんな父親に育てられたら大人びた悪意を知らない純粋な子に育つのかもしれないよ?それでも、有り得ないと思ってしまうのよ。もっと言えば鼻につくのよ。少女というのはもっとドロドロしていて汚いものだと思うのよ。で、島本さんにとって少女ってあーゆー生き物なのか・・・と思うと同い年のこの作家と自分の相性はやっぱり合わないのだなーとしみじみ感じました。基本は恋愛小説の人ですものね。
では何でわざわざ感想を書いたかというと、小説を読んでいて久しぶりに激しい「怒り」を持ったからなんです。朔が遭遇する突然の暴力に対する怒り。仕事の休憩中に読んでいたのですが、佐倉(朔の父親の仕事仲間)の行動や言葉にずっと違和感を持っていたのが「やっぱり」という確信に変わったとき、手が震えるような怒りを感じました。簡単に言うと、佐倉は朔に性的暴行を加えようとするのです。でも決定的なことには至らなくて手でやらせるのですが、こんなに不快な描写は久々です。
佐倉の言い分も含めてとんでもない、キ~ッとなってしまったので(朔が好意を持って近づいてきたのが悪い的な、12歳の少女の媚を30歳の大人が真に受けて正当化するような言い分が!)吐き出すためにアップしました。ああ、こんな大人いそうだよね。ニュースで同様の事件を見聞きする度に、私は非常に怒りを感じるのですが(もちろん女性なら皆感じるとおもうけど)、佐倉のように自分がしたことがどんなに酷いことなのか自覚すらせずに生きている輩も多いのだろう。私は朔の配慮が足りなかったなんて思わないよ。12歳の娘を放り出して「舞踏活動」に励む父親も悪い。何よりも佐倉が悪い。

と、前半は「ハンッ」って感じで読んでいたのに後半一気に作品世界に引き込まれてしまったので、私の負けでございます(何がだ)
事前情報なしで読んで良かったな。
ただ、同級生二人とのやりとりがあまり上手く活かしきれていない部分があって、それが残念でした。
朔が佐倉に選んだ復讐の形は、うーん・・・と思うのですが小説の構造そのものに対する仕掛けと思うと面白いですね。私は、そんなことよりも父親に言おうぜと思いましたが無理か。この「無理だよな」って女の私が同調してしまうのが歯がゆい。「暴力」に対する怒りを!と思います。

島本さんは芥川賞をとらずにそのうち直木賞をとりそうだよね。ベッタベッタの恋愛よりも、腹に一物あるような小説を書いて欲しいです。
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