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雑記(漫画感想)

「夜をわたる月の船」に拍手をたくさん頂きました。
あんまり肯定的な感想ではなかったのに、さすが木原さんですね。
でもでも小さく云うけど「花盛りの庭」はとっても肯定的でオススメなのですよ~
ともかく、日々拍手を頂けるだけでとても嬉しいです。ありがとうございます!

久々に漫画を大量(でもないか)買いしたので雑記として残します。

以前から気になっていた「LOVE MODE」(志水ゆき)の特装版をとりあえず1巻のみ購入するも、「大人×高校生」というCPに撃沈・・・。どうしよう、2巻の表紙は大人同士っぽいけど読むべきですか?そこに萌えはあるのかな??そういえば「是」も1巻の雷蔵×紺はまったくもって萌えなかったのよね。どうしよう・・・躊躇するには十分な値段だ。思うに私はそもそも「大人×未成年」という図が好きではないのかもしれない。なんだかすごく真面目なことを云っている気がして可笑しい自分が可笑しいけど、そんな気がする。絵もノリも時代を感じるが、「ここで魅せよう!」というエンタメ的な感覚は確かに今の志水さんに通じるものがあると思いました。2巻どうしよう(しつこい)。
「俺と彼女と先生の話」(トジツキハジメ)は楽しみにしていた1冊♪それにしてもトジツキさんの「Bボーイ」萌えは一体何時まで続くのだろう。正直、どんなに話が面白くても彼らが主人公である限り「BL的萌え」は私にはやってこないと思う。そのくらいああいった服装の少年達が好きではないの、残念。でもこの新刊はそもそもBLではないのでした。現代怪異譚?先生の設定がちょっと未消化で、全体的に「これからー」といった感じだなぁと思っていたら続編が連載決定しているとのこと。なんだかんだで今後もトジツキさんの本は買ってしまうのだろうな。
そして一番楽しみにしていた「幸せになってみませんか?」(腰乃)がどこにもない!!仕方がないので、ニューウェーブ系ということで私の中では東京漫画社と同じ引き出しに入っている ふゅーじょんの「欲しいもの全部」(山田2丁目)を購入。そしたら意外にも面白かった!一番好きなのは表題作だけど、果たして「剃毛プレイ」はそんなに変態なのだろうか。私の認識ではあまり変態的な行為ではないのだけど・・・というか、BLの「変態」って別にそこまで「変態」じゃないよね。そんなことを思ってしまうのは、私の「変態基準」が何を隠そう「月光の囁き」(喜国雅彦)にあるからかもしれない。扇情的なエロ描写を極力抑えて(青年漫画なのに)サドマゾと変態性欲を描き尽くした傑作ですよ。人間ってすごいなぁと驚かされ続けたあの「引き感」こそが、私の認める「変態」なんだと思うんだ。ま、BLでそんなんは読みたくないのですけどね。それはともかく、恥ずかしがるから「羞恥プレイ」になるのだなとしみじみ思いました。彼らのその後も気になるけど、受けにそもそものプレイを仕込んだ「元彼女」がとても気になるぞ。山田さんは何の同人をやっていたのかしらと調べてこれまた納得。あのジャンルの方の絵は、わかりやすい気がします。
そういえば語シスコの短編集にも剃毛好きな男との恋愛話があって、それがわりと微笑ましくて好きでした。

最後に「極東追憶博物館」(遙々アルク)kyokutou.jpg
やっとアルクさんを「いい」と思えた。「猿喰山疑獄事件」についてはまともな感想が書けなかった上に怖くて読み返せないのだけど、やっぱりラストの絵のインパクトにすべて持っていかれてしまった気がして、それを「凄い」と思うと同時に何か「違う」とも思っていて、モヤモヤが残るのよね。漫画表現が上手ではないなと侮っていたところに、絵でしか見せられない表現をぶつけられた衝撃というか。その後読んだデビュー作の「ビター×スイート」は私には話が冗長過ぎて入り込めなかった。アルクさんは短編がいいな。関係の始まりで終わる物語がちょうどいい。以前から自分の中でアルクさんをどの引き出しに入れれば良いのか判断できず気持ち悪かったのよね。だって、アルクさんの作風は絶対に私のツボに近い所にあると感じるから。文学趣味が色濃い部分なんて特にそう。あと何かが噛み合えば・・・でもその何かがわからない。まぁ、今だってよくわからないのだけど。一番好きなのは「ウルトラマリンブルーシティ」「アクアマリンブルーウォーター」の2編から成る人魚の話。収録作中では一番BLっぽくない話ですね。アルクさんは「BLとして」発表されているから異質なのではないだろうか。違う媒体の似たような雰囲気の中に紛れてしまうと、もしかしたらこんなには光らなかったかもしれない。誤解を恐れずに云えば、同じ引き出しには「鳩山郁子」がいます。似ているとかではなくて、なんとなく思考が近い感じがする。いや、ほんと何の根拠もないのだけど。


今年のマイベストBL漫画の候補を・・・と思って本棚やブログを見まわしたところ、「今年出た漫画の1位」は割とアッサリ決まりました。続きものの1巻目だけど他に思い浮かばなかったので仕方がない。本家(?)の方はどうなるのかなー。ちょっと楽しみ♪

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一般書「ヘヴン」

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すごく、すごく、すごく、面白かった。
ちょっと最近ではあまり感じたことがない衝撃を受けた。
そうだよ、小説には力があるんだよ。力がある小説って存在するんだよ。
語りだせば陳腐で使い古された表現しか出来ないのが悔やまれるけど、これは紛れもない傑作。
川上さんは言語感覚がかなり特殊な人で、正直あまり馴染めないと思っていたのだけど、直球勝負の長編でこんなものが書けるんだ。凄いな。中学生の苛烈なイジメの話しをベースに「善悪とは何か」「起きていることに意味はあるのか」といった思索を組み込んだ・・・ある種のジュブナイル小説だと思うな。
大人が読んでいる場合じゃない。子供たちに読ませて欲しい。
感想書きたい。でも今はまだ無理。全然うまく飲み込めていない。

思うに「共闘」するのは少年と少女でなくてはダメなんだ。
少年と少年、少女と少女ではなくて少年と少女。私の勝手なやおい的発想だけど、「孤独と連帯」が生じる「少年少女」ものとしても、かなり理想的というかツボを突かれる話だった。男と女が一緒に居て恋愛が絡まない、でもそれ以上の(友情とはまた微妙に違う)関係というか。

うーわー、とにかく素晴らしかった!!という叫びです。失礼しました。

「花盛りの庭」坂井久仁江

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国枝彩香先生が「坂井久仁江」名義の頃に出版された少女漫画です。
あっ、アナグラムになっていたのか!(遅い)
昼ドラ的展開てんこ盛りのかなりハードな話だと聞いたので覚悟していたのですが、とんでもない。
確かにハードな部分は多々ありますが、とても優しい話でした。

書き出したときはこんな長くなるとは思っていなかったのですが・・・スミマセン。

注:以下、ひとつ前の「夜をわたる月の船」についても若干のネタバレを含みます


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「夜をわたる月の船」木原音瀬

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ある日河瀬は上司の柴岡に人事異動をたてにセックスを強要された。どうしても企画部に異動したい河瀬は、たった一度寝るだけで自分の望みが叶うならと、嫌々ながらも男の条件を呑んでしまう。しかし、企画部に異動になったのは河瀬ではなかった。河瀬は自分の体を弄んだ柴岡を憎み、殺意を抱く。…それから数年後、河瀬は北海道支社長になった男に再会し…。心の闇を描いたヒューマンラブストーリー。


しっかり発売日に読んでしまいました。
長くなった上に微妙な感想です。心の広い方のみどうぞ。




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「いとし、いとしという心 2」かわい有美子 

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屈指の名門旅館の跡継ぎである兄の陰で、ひとり鬱屈した思いを抱えていた千秋。彼にとって、素直で愛らしい隣家の幼馴染み・侑央は唯一の救いだった。侑央が兄に恋い焦がれてさえいなければ―。侑央を抱きしめ、兄に似た声で侑央の耳に甘くささやく。「目ぇ、閉じとき。そしたら兄貴としてるみたいやろ?」大人気の「いとし、いとしという心」待望の続編!すべての因縁が始まった高校生編と大量書き下ろしを収録。

あまりに萌え悶えて、頭が痛くなりました。

前作(感想はコチラ)では、気持ちが通じたようで通じていない不思議な幕切れを迎えた「いとし」。じわりじわりと狐と兎の心が重なっていく様を堪能しました。面白かった!

終始一貫して腹黒く計算高く性格が悪く描かれている千秋ですが、前作にも増して彼の事が好きになりました。どんなに強かになっているとしても、幼少を知るユキや周囲の大人達にとっては「可哀相な子供」であった千秋。千秋自身は苦々しい記憶であると同時に、「ユキちゃんの同情を引けて都合が良かった」ぐらいに思っていそうですが、現実はきっと違ったのですよね。辛かったし、寂しかったのだと思う。ユキが記憶している痛々しい千秋の姿に、えーと、悶え死ぬかと思いました(笑)兄に対抗してコンポを買った経緯なんて、萌え転がる勢いでしたよ(ユキが気づいているというのがたまらない)。
前作ではあまり言及されなかった二人の関係を変えた過去の件が高校生編として描かれます。千秋が、なんてゆーか見事なまでにヤンデレで・・・少々ゾッとしたのも事実。ユキの気持ちを改めて想像するととても痛いですね。信頼していたお兄ちゃんに性的な悪戯を仕掛けられたも同然なのですから。ユキの心が千秋から離れるのも当然のこと。賢くすべてを俯瞰するような目線を持つ千秋が、それだけは予測出来なかったと後悔する姿もまたツボでした。いつかユキの気持ちが自分に向いたら―とデートプランなどを想像する千秋の浮かれようと、計算が狂ったあとの悲壮感を伴う決意を速攻でした千秋の姿もツボでした。最後、泣くかなと思った千秋が涙をちらとも見せなかったのも良かった。

要するに、千秋がとても好きだと云いたいだけのような気がしてきたぞ(笑)

そういえば、前作を読んだ時には「この千秋がよくまあユキを一旦諦めた(手離した)ものだ」と思ったのですが、なけなしの優しさを総動員させた結果だったのねと納得しました。10年気持ちを寝かせるだなんて、千秋ちゃんは怖い子です。離れていた10年にお互いに何があったのかを、過不足なく描いてくれるかわいさんの文章力に今回も感心しきりでした。すべてが明かされるわけではないけど、読者が二人の人生に思いを巡らす空白がちゃんとある。う~ん、唸ってしまうぐらい上手だ。

10年という年月をかけて変わったのは、頑なだったユキの心の方なのですよね。幼馴染への叶わぬ恋心に倦み、摩耗していたところに確かに千秋は付け込んだ。でも、ユキは誰かと抱き合うことを望んでいたんですよね。何も知らずに一方的にされていた高校生の時分のように清廉ではいられないし、本当は欲望だって人並みにあるのを無理矢理押し殺していたところを千秋は開放したのだと思う。これはもう、千秋の粘り勝ちだよ。自分に向けられる「恋情」が同情でも兄の身代わりでも、いっそ流されただけであっても、ユキが隣に居ればそんな瑣末なことはどうでもいいと思っていそうな千秋が本当に大好きです。

前作の曖昧な締め括りもかなりツボだったのですが、今作の幕引きもまた大変なツボでした。
「待つのは地獄」と微笑む千秋と堕ちる覚悟を決めたユキ。有名な都々逸「三千世界の鴉を殺し―」が直前に出てきて効果的に使われています。前作の感想でもチラっと書いた「世継ぎ問題」「嫁取り問題」、その他諸々の「格式云々」が二人の行く手にはいつまでも付き纏うことになるのでしょう。それでも、二人一緒に地獄へ行こうと「約束」をする姿に萌えて頭がおかしくなりそうでした(危ない)。「指きり」を高校生の頃にも「口止め」という意味でしていた二人。10年を経てその意味合いが見事に変化しましたね。閉じられた世界に入ってしまったように受け取れるラストですが、腹黒い千秋と意外に図太いユキのこと。力技で地獄を天国に変えてしまうような気もします。地獄の沙汰も恋人次第ということかな。

前作はストーリーと雰囲気に酔い、今作は千秋萌えとなりましたがとても好きな作品です。
良い本を読みました♪

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「幾千の夜 第一夜」木下けい子

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厳しい父親のもと育った宙には、とても大切な人がいた。隣に住む年上の幼なじみ、哲弥だ。嬉しいことがあった日も、悲しいことがあった日も、どんなときもそばにいてくれた。でも、宙が成長するにつれ、ふたりの時間は変わり始める。宙が哲弥を意識し始めたとき、哲弥もまた宙に抱いている欲望に気づいてしまう・・・。宙は俺が守る、そう誓ったはずなのに―甘く切ない恋の物語!

昨日衝動的にあげた「いとしいとし」の早売りを見込んで、ちょっくら電車に乗ってお出かけの予定だったのですが、雨と寒さに負けました・・・。ああ、毎度のことながら休日の過ごし方がダメ過ぎる。
家に引きこもって手近にある漫画雑誌をパラ読みしていたら、座右の銘にしたくなるような言葉が。
悲観主義は気分だが、楽観主義は意志である」by『幸福論』
そうなんですよね!明るい人だって頑張って明るくしているのなら、ただでさえ違う私が明るくなんて・・・違う。強い意志を持って気持ちを上げろということですよね、はい。
すみません、くだらない話で。
気を取り直して感想いきまーす。

当たるようで当たらない。当たらないようで当たる。

私にとって木下さんはそんな作家です。買うたびに読んだ直後は「これで最後にしよう・・・」と思うのに、何故か本棚の左下にずーっと居座ってる人。話はシンプルで真新しい起承転結があるわけでもないし、絵柄が特別好みというわけでもない。でも、気分的にハマる時はとてもハマる。
不思議なのはほのぼの系とシリアス系なら断然後者の方が好き(今作がそう)なのに、一番好きな作品は「由利先生」というね。いつどの作品が当たるかこんなに読めない作家さんも珍しいです。
全体的に受けも攻めも体温が低そうな男達だと思うんです。リーマンのドタバタ(「係長」)でさえ、木下さんの絵にかかると、変態チックなことをしても大人しく(健全に?)感じられてしまう。でも、だからこそ静かで抑えた画面から伝わる一瞬の熱のようなモノがクセになるのかも。

明るく優しい話を描く人だという印象だったので、「幾千の夜」のテンションは新鮮でした。そういえば1作だけ感想書いた「君によりにし」も漂う空気が似ているな。
主人公の宙は少し不幸な子供だ。
決して強調されたように残酷な大人が出てくるわけではない。
父親の厳しい教育方針だって、「躾」の範囲だと云われれば仕方がない。バイト先の先輩だって、彼を押し倒すもののムリヤリ事に及びはしない。彼には友達がいて、自由に(辛うじてだけど)未来を選択出来る力だってある。それでも、甘やかされずに育ち、親の離婚を「また」と思ってしまう子供は、やっぱり間違いようもなく不幸なのだ。「不幸」が過ぎる言葉なら、不運でも不憫でもいい。
この宙の「少し不幸」というサジ加減がとても好きだと感じた。
恋愛部分については、一度終わらせた関係からまだ何も始まってはいないので、今のところなんとも云えない。二人の年齢差がたったの2つであることを考えると、宙はもう少し哲弥と対等にならないといけないし、哲弥も宙を「守る」という呪縛のような気持ちから抜け出さないといけないと思う。
互いの感情を手探りする空気が甘くない木下作品。この感じは好き。続編が待ち遠しいが、最終的には甘い空気になるのだろうかと思うとちょっと惜しい気さえしてしまう(笑)

「まほろ駅前番外地」三浦しをん

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ゆっくり読んでいたら買ってからかなり時間が経ってしまいました。
「まほろ」の続編「まほろ駅前番外地」―多田と行天に再会する喜びを噛みしめました。前作でお馴染みの人々が出張って登場しますが、中心は便利屋の二人なので「番外編」というよりも「続編」です。
脳内のキャラはもう完全にユギさんだ(笑)12月発売のコミックが今から楽しみです♪

多田と行天の関係は「得体の知れない居候」から「使えない仕事の助手」に順調に進展しているようでニマニマしました。ただ、私が「番外地」を読んで感じた萌えは「まほろ」の時にも書いた事とほとんど同じなのですね。人生にドン詰まっている男二人が、それでも日々の仕事を淡々とこなしながらしぶとく生きている。その様になんともたまらんストイックな色気を感じます。やり甲斐のある仕事にキラキラしている人よりも鬱屈を抱えている人の方が断然面白いと思ってしまう。二人の関係に対してはやおい的に捉えて萌えているような、ぎりぎりその一歩手前で踏みとどまっているような、「もどかしい」を楽しんでいる感じです。「月魚」の書き方はアウトだったし、短編集に入っている直球な話もあまり好きではなかったのだけど、「まほろ」は好きなんだよな。多田の抱える空虚さも行天の抱える闇も、何ら前進はしないように見えるのだけど、他人と共にあるだけでも、それはある意味救いなのかもしれないと思いました。一人よりは二人という感覚はわかる気がします。
これで終わり!?というラストなので更なる続編を期待。

以下は三浦しをんについて思う所を少し語ってみました。
全作全肯定派のファンの方はご注意くださいませ。

「人情物」を名乗っておきながら、周囲の人物達に演じさせるだけで肝心の主人公二人の心が寂しいままという部分に、しをんさんの小説を読む時にいつも感じる違和感の正体を見たような気がします。たぶん、しをんさんは「人情物」が好きで創作物として愛しているのだと思う。でも、内心では(自分が創作する立場では)あまり信用していないのではないかな。上手く云えないのだけど、エンタメ作品について「こう書いておけば大丈夫―」と著者自身が過信をしているのでは?という不安定さを感じてしまうのよね。芥川のキャラでエンタメを描こうとしている、もしくは直木の設定で日常を描こうとしているような―ちぐはぐした感じが拭えないというか。もちろん半端モンの本読みである私が勝手に思っている事だし、エンタメと純文の住み分けなんて、最早あってないようなものだから考えるだけ無駄というのもわかるんだけど。もっと簡単に云ってしまえば、「まほろ」には明確なカタルシスがないのよね。もし、これで本当にシリーズが終わるなら、最終話で行天に何らかの希望を見せて欲しかった(行天が多田と共にあること自体が希望なのかもしれないけどね)し、示すべきだったのではないかな~なんて思ってしまうのよ。それをしなかったしをんさんは、上記のように「人情物」にどっか不信感があるのでは?となんとなーく感じてしまった。
この私の邪推は否定のしようもなく「腐女子」という共通のメンタルゆえなので、今までは気にしないどころか公言している姿を「心強い」という風に見ていたけど、あまり著者の傾向を知ってしまうのも考えものかもしれないと思いました。余談ですが、長野まゆみは対談で「JUNEをギャグだと思っていた」と云うぐらい、所謂「腐」とは無縁だったと仰っています。それを読んだ時に「えー?うっそだぁ」と思うと同時に安心している自分が居たのも事実。あと、私はあさのあつこが好きではありませんが、彼女も公言はしない(少なくとも私の耳には入ってこない)ので、その点ではまだセーフです(偉そうに本当スミマセン)。
描かれる人物がBL的であることは構わないけど、エンタメに徹し切れない部分がある小説を書く人だよなーと、以前から見ている自分がいたのでちと吐き出してみました。BLからも一般書からも半端なブログの戯言とはいえ失礼しました。しかし私、「光」の時もかなり辛いことを書いてしまったよな。いや、好きなんですよ!エッセイを単行本で買う作家なんてしをんさんだけだもん。「まほろ」も本当に好きなんだよ!あまり伝わらないかもしれないけど。



漫画まとめて感想

近所の古本屋に新装版前の木原本が大量に売り出されていた。見たことないタイトルばかり。
ほへ~と思いつつ手を出さなかった私はつくづくコノハラーではないと思う。帰り際にふと思い立ち「don't worry mama」を購入してみた。もうすぐ出る新刊は日高さんが挿絵なので迷わず読むけど、その前にちょっとウォーミングアップしておこうかなと(笑)
私が最初に読んだ木原さんは何だっけ。そもそもいつ存在を知ったのだっけ。「箱檻」がすごく話題になってからだったかなぁ。Hollyの「WELL」「秘密」を読んだ時は、もう読まない!と思ったのに結局何作も読んでしまってる。なんというか、キャラクターに萌える小説を書く人ではないと思う。どんなに奇をてらった人を描いても、その奇は「奇」止まりというか・・・何に焦点を合わせて本を楽しめば良いのかよくわからないまま、グイグイ読まされる。人間の汚さ弱さ脆さを描いていると頭では理解していても、心が追いつかないのは、あまりに彼らと私に通じるところがないからだろうか。別に自分がイイモンだとか云うつもりはまったくないけど、共感からは程遠い人々なんだよなー。しかし「don't」は面白い。とても面白い。でもこの話をコメディと捉えるのなら、私が一番好きな「こどもの瞳」だってコメディだよな・・・。
追記→来月に池袋ジュンクでサイン会開催だそう。しかし葉書で抽選って凄い!宛先が出版社じゃなくてジュンクなのね。同業者として思うのだがこの時期に200人に郵便発送って大変だよなぁ。地下のお姉さん方の仕事なんだろうか。当然営業も手伝うのだろうけどさ。コノハラーじゃないとか云ったけど、行ける距離でサイン会だと参加したくなってくる(笑)まぁ、繁忙期なので休めませんが。

以下、最近読んだ漫画の簡単感想です.

「窓際の林檎ちゃん」恋煩シビト
前作の思いがけない続編がひたすらショックでした。たかが恋愛、されど恋愛。恋愛に別れはつきものとはいえ、丸々描いてくるとはなぁ。シビトさんの漫画の面白さって何だろう?上手く云えないけど「変な感覚」の持ち主であることは間違いないんじゃないかな。病んではいないけど、まさしく煩ってる感じ。前作を読んだ時に癖になるかならないか微妙な所だと思った記憶があるが、ならない側に軍配が上がってしまったかも・・・。あと、ホント自分は腐女子力が低いとガッカリなのだが、二次同様「擬人化」も実はあまりわからないんだ・・・。面白いなーと思うさ。窓と林檎の特徴をよく捉えていると思う。でも、でも、擬人化しようとは思わない私はきっと負け犬なのよ。そういや学生時代に「クレヨンの色でさ~」とホモ友が擬人化萌えを語りだした時は耳を疑ったわ(笑)
今唐突に思いついたけど出版社で擬人化なら出来るかも。萌えとは別に。漫画とファッション好きの王様集○社×若干陰りが見えた過去の王様小○館 横やりを入れるのは明るく二番手に甘んじるけど実は腹黒い講○社。新○社と文○春秋はエリートツンデレの二大巨頭。私が好きな河○書房は・・・オタク系で恋愛からは程遠いタイプだな。でも耳年増。ち○まも同じタイプ。
う~ん、私見が入り過ぎた上にやっぱり微妙だわ・・・。

kimihaamai.jpg「君は甘い甘い」花村イチカ
絵柄的に絶対アウトだろうな~と思いながらも好奇心に勝てずに購入してしまった。
そしたら意外に面白かった!でも全体的な印象としては「甘いけど怖い」(甘々の表題作含めて)だな。17歳の彼らにとって、あまりにも「恋愛」だけが世界の全てである様子が何故かとても怖く感じた。「自分がいて、相手がいる」のではなく、「相手がいて、自分がいる」感覚というか、恋愛依存症気味の17歳に共感するにはちと遠い所に来てしまった私のメンタルのせいなのか、とにかく甘いけど怖かった。受けが女の子にしか見えない絵柄だけど、攻めも可愛いためバランスは取れていたので気にならなかった。狂気じみた二人の「トランキライズ」がお気に入り。支配しているようで実は掌の上的な関係性の逆転は読んでいてゾクゾクする。

tukigasa.jpg「月暈」佐々木久美子
挿絵が好きな佐々木さんの漫画。時代物の幼馴染物。雰囲気系の漫画を描く人だと予想していたら、意外にもきちんとBL的手法で漫画を描く人でした。良い意味で裏切られた。面白かった!
もう1作出ているのでそちらも読もう。佐々木さんの攻めは色気があって素敵だ。挿絵買いまではいかないけど本屋に並んでいたら確実に気になる作家さんです。

「未来の記憶」国枝彩香
以前から読みたいと思っていた「花盛りの庭」」を注文した翌日に絶版の漫画をゲット。幸先がよい感じ♪と喜んだのもつかの間、「未来の記憶 風の行方」という2作で1冊の新装版が出ていることを知る。う~、「風の行方」も読みたいのに損した気分になるじゃないか!
国枝さんの漫画は怖いので読むのに覚悟がいるのだが、これは最初から最後まで明るい話で面白かった。国枝さんもユギさんと同じで「描いてあるものがすべて」と感じる作家さんだ。ユギさんに比べて単純明快ではないし、後味の悪い話も多いのに、著者の考えた範囲内で安心して溺れられるというか・・・とても信頼出来る語り手だと思う。竹書房の「夏時間」が好きだったな。表題の少年を抱いた長髪の男が私的萌えである「フェロモン系のやさぐれ男」だった。これも絶版なんて世知辛い。あっ、「未来の記憶」がまったく怖くなかったのはビブロス(リブレ)から出た本だからか。「麗人」本誌で読んでいた国枝さんは容赦ない話が多かったもんな。むむむ、今更だけど集めたくなってきた。

以下は覚書。

来年の2月頃に新書館からなるしまゆりの新刊が出るらしい(作家HP情報)
ついこの間掲載された前後篇の読み切りと、何年も前にウィングスに掲載された「きりんは月を食べる夢を見るか」という短編が収録されるそう。「きりん」は当時読んでそのタイトルだけずっと記憶に残っていたので嬉しいな。そしてヒッソリと「魔法士」と「原獣」が「休止中」と表示されていて悲しかった。

「君といたい明日もいたい」沙野風結子

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唯一の家族である父を水没事故で亡くした大学生の恵多。そのショックから部分的な記憶を失い、水たまりを見ると時々、身体が動かなくなる発作を起こしていた。そんな恵多を優しく見守る、叔父の章介の愛情を恵多は嬉しく感じていたが、ある時、それが全て父の会社を乗っ取る策略であると知る。詰る恵多の口を封じるかのように、静かな激情を漂わせ、無理やり身体を嬲る章介。いけないと思いながら身も心も焼き尽くす、強い快感に支配され…。叔父×甥の禁忌愛。

突然ですが、私にとってルビー文庫といえば「富士見」ではなくて「鬼塚ツヤコ」だったりします。今ほど小説を読んでいなかった学生時代にプランタン出版のプラチナから鬼塚さんにハマり、気付けばルビーも全作読破していたという(ま、2作しかないのですが)。BL小説イコール基本エロ小説って思っていたのは、間違いなくあの頃の読書のせいだわ。ニアっぽいのってあまり記憶にないもの。
今回久々にルビー文庫を読んで思ったのは、エロ規定がもしかして(しなくても)他のレーベルよりもかなり高い?っていうかエロがメインのレーベルだったのねってことです。何を今更って笑われるかもしれませんが、鬼塚さんしか知らなかったのでアレを著者の色だと思っていたのですよ(いや、確かに鬼塚さんはエロ作家だけどさ)。ルビーって「起承転結」を「エロ」で描いてるイメージです。
出会ってエロ→心が通じかけてエロ→誤解が生むすれ違いでエロ→大団円でエロみたいな。

昔はね、エロがないと正直物足りなかったですよ。今も気分によってはそうだけど、エロとセンシティブの周期がどんどんセンシティブ寄りになっていくというか・・・。だから期待して読みたい「エロ」を与え続けてくれる作家さんは、それだけで貴重な存在だと思います。
微妙な上に長い前置きになりましたが、久しぶりの沙野さんは大変萌えました♪
しかし、その萌えどころとエロ描写の秀逸さについては発言がアレになりそうなので省きます。要は、3年間セルフ焦らしプレイを続けた攻めの章介がめちゃくちゃ萌える!!ということです。焦らしの内容がタオルで身体を拭くだけなのに、そのエロスといったらありません。二人の気持ちが通じてからもですが、すべてにおいて沙野さんの性愛表現は一歩上級というか、いつも驚かされます。言葉の選び方、煽り方が上手ですよね。二人がしていることに合わせて、文字面も意識して扇情的な文章を組み立てているように感じます。とても良い。だからこそ恵多の大学生活描写は読んでいてちょっと辛かったかな・・・グループ交際とか合コンとか沙野さんの小説で明るい学生生活はどこか違和感がありました。あと正直云うと、キャラクタ面では沙野さんが描く恵多タイプの受けはどうも苦手なのです。「蛇」の凪人や「獣の妻乞い」の受けのようにメンタル的に「甘ちゃん気味」というか、沙野さんは割と「庇護する者、される者」の構図が明確な話が多いように思うのですが、この話もそうでしたね。それでも萌えに萌えたのは、章介の影の我慢ぶりが素晴らしかったからです。っていうか、この人家の中ではわざとダサイ格好していたとあるけど、普段から家では手抜いていそうに感じましたよ。なんというか、あまり男前オーラを感じなかった(笑)過保護を通り越してストーカーチックだし、恵多に振られた時に恋敵を前にして涙を流しますからね!どちらかと云えば、策略家ではなくてヘタレ気味の男のようにも感じてしまいました。それがまた萌えでした。そしてヒゲクマ時の章介がまた容赦ないヒゲクマで、それもまたまた萌えでした!
全体的な話の構成も面白かったです!良いものを読みました♪


余談ですがダラダラ考えた事があるので以下にたたみます。

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「はつ恋」榎田尤利

hatukoi.jpg
事故が原因で2度目の高校生活を送る久我山。大人びて冷めた瞳の久我山に、担任の曽根は親身になってくれる。うっとうしい教師だったはずの曽根を知るにつれ、その甘い声をもっと聞きたくなってしまう久我山。胸が痛むほどのこの想いに名前があるとすれば―恋。しかし曽根には恋人がいるうえ、自分はただの生徒にすぎないと知り…。それでも彼を守りたい。未来を変えるために、今、恋をする。

ようやく読みました!お、面白かった!
あらすじを読んだだけでは絶対にわからない物語の「仕掛け」も含めてとても楽しく読みました。
これはネタバレしない方が良いのかな?知らなかったらとりあえず「そう来たか」と驚くことは必至でしょうね。以下、感想未満ですがネタバレ注意です。

私も大人と云われる年齢になり、たまに学校の先生の事を考えます。特定の先生を思い浮かべるにはあまり先生と親しい関係を結ぶ生徒ではなかったのでアレですが、あの頃の先生達と近い年齢になって見えてくるものというのは確かにある。すごくある。今の自分に中学生の相手が出来るかなんて想像するだけで足が震える事態だし、高校生の悩みに応対出来るかなんてまったくもって自信がない。一部の不祥事ばかりが耳に入る世の中ですが、確実に尊敬に値する職業だと素直に思います。
あの頃は、先生は揺らがないというか、迷わない完璧な大人であって欲しいと思っていました。そんなわけないのは頭ではわかっているのに、親以外で一番身近な大人にはやっぱりちゃんとしていて欲しかった。でも学校生活の中で見えるのはカッコイイ姿ばかりではないわけで・・・なんというか、「教師も人間」という当然のことを本当には理解しようとしていなかったと思う。反発も迎合もしなかった私は、「はつ恋」で津田のイジメを見て見ぬふりした生徒達の「無関心」に一番近かった。そうそう、私は一度も「先生になりたい」と思ったことがない人間ですが、一番の理由が「簡単に人に面と向かって嫌いと云われてしまう職業だから」なんです。私がそうだったように、子供って簡単に先生のことを「好き 嫌い」で話すでしょう。自分の世界に関わる大人に対して他に言葉をまだ持たない時期なんですよね。その残酷さに、私の心は間違いなく折れると思う。
3年間嫌いだった中学の担任と同い年の現在。私の身に久我山と同じことが起きれば、恋に落ちはしなくても確実に見る目は変わるでしょうね。逆に変わらなかったらそれはそれで怖い。

成長したからこそ理解出来ることがある。そして恋をする。すごく素敵な話だと思いました。
恋愛部分が急ぎ足という感想をちらほら拝見しましたが、私は良かったと思います。後日談までキスしかしないのも良かった。急展開に次ぐ急展開&SFファンの人はちょっと首を傾げそうな気もする「仕掛け」ですが、やっぱり榎田さんは小説が上手だなぁと再確認しました。「犬より」の感想でも書いたけど、作中のAという人物にある事象が起きた場合にAの内面にどのような変化が起きるか。これが榎田さんは本当に、本当に上手い。平易な言葉の羅列なのに、人の感情の機微に有無を言わせぬ説得力がある。ええ、久我山の恋する想いに久しぶりに目頭が熱くなりました。

良いものを読みました♪

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♂×♂好きさんに100の質問

調子に乗ってもう一つ100質に答えてみました。「♂×♂好きさんに100の質問」です。お題はボーイズラブ探求サイト-BL HEART-様より頂きました。
長くなってますので、お暇な方、気が向きましたらどうぞ♪

以前から思っていたのですが、どうも私はひと月に使える(って変だけど)萌えに限りがあるらしく、月末になって息切れしました(笑)。あらゆる本に対して不感症状態で悲しくなります。まぁたまたま琴線に触れる本に出会えてないってだけの話ですが。

今気になっている本はこちら―
remontaruto.jpg
そして思わずCさんにメールしてしまった驚愕のあらすじがこちら―

若くして逝った姉。遺された義兄と私。一軒家でのふたり暮らし。会社での秘められた仕事。不可思議な事件の数々。―ミステリアスでスウィートな義兄と弟の物語。

「スウィート」という言葉の破壊力って結構凄くないですか?長野さん、どこまでいくのだろう・・・。

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プロフィール

Author:yori
気がつけばいつもそばにBL.猫かぶってみても、結局たどりつくのはそこなのです。感想は基本的にすべてネタバレ注意です。拍手&コメントありがとうございます。拍手コメントは該当記事のコメ欄にてお返事いたします。リンクフリーですがご一報頂けると嬉しいです。

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