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「恋を知る」月村奎

恋を知る (ディアプラス文庫)恋を知る (ディアプラス文庫)
(2011/02/10)
月村 奎

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月村さんの新刊は短編集でした。
BLで短編集というのは結構珍しいですよね。記憶にある限りだと、読んだことあるのは『窓』(水原とほる)『サミア』(須和雪里)だけかな。松田美優さんの『巧みな狙撃手』も短編集だと聞いたことがあります。でもこれらの作品は今回の月村さんに比べたら「中編」と云ってもよいぐらいかも。季節がらの月並な喩で恐縮ですが、小粒で美味しいチョコレートのような作品集でした。

「カーマイン」
お世話になっている友人のHN(Cさんお元気ですか?)でもある「コチニール・カーマイン」という顔料にちなんだお話。あの美しい赤は昆虫から採集されるのだという話も、確か伺って知っていた。自分のマイノリティ性をグロテスクな顔料に重ね、その赤を「キモチワルイ」と云われては凹みたがる主人公の自虐を、あっさりと覆す攻めが素敵だ。月村作品をそう多くは読んでいないのだが、自虐傾向にある受けと大らかな攻めの構図はよく見かけるように思う。何分、受けの性質に心当たりがありすぎてイタタタなのだが、これだけ短いと安心して読める。

「三年目」
お付き合いも3年目の岐路を迎えた恋人たちの話。似ていない者同士だからこそ起きる問題と、似ていない者同士だからこそ至ることの出来る解決方法がある。一緒に居る生活が長くなると互いの違いを確認する作業をたまに忘れてしまうものだ。喜怒哀楽の表現方法だってそれぞれなのに、そんな当然のことがわからなくなる。そしてケンカになると。うーむ、耳が痛い。大変教訓になりました(笑)

「賞味期限内にお召し上がりください」
同居をする、実は両想い同士のお話。こちらも性質の違いに寄る二人のすれ違いと歩み寄りを描いている。賞味期限の「食う」「食わない」を掛けているあたりに短編の上手さ(美味さ?)が凝縮していると思います。

「恋を知る」
書き下ろしの表題作。この話が一番好きでした。
先生と生徒の恋愛関係未満のお話。クラスで一番背が高くて恰好がいいと云われる主人公。誰も彼が欲しい言葉を与えてはくれないどころか、真逆の言葉を良かれと思って伝えてくる。そんな彼にとって「カワイイ」と云ってくれる先生の存在がどれだけ救いになったかを考えるとジタバタするぐらい萌えました。絆される直前の先生の台詞が好きだ。「安田が俺に寄せてくれているのと同じ強さで、俺も安田が好きだなんて、おとぎ話みたいなことは言わないよ―」 都合よいその場凌ぎの言葉で終わらせない誠実さがいい。彼にとっては嘘の方は優しかったかもしれないけど、それじゃあフェアじゃないものね。先生がキスをしたのもメアドを渡したのも私の倫理観からいくと反則なのだけど、許す!

「small things」
更に小粒なチョコレートの詰め合わせ的作品集。
収録作はいずれも微妙に発表年が異なるのだけど、月村さんの描く受けと攻めの関係性は徹底しているなぁと感じた。それは多分ずっと月村さんが持ち続けている荷物なんだろうね。どうにもならない自虐的な感情を抱えているらしい月村さんが私は好きです。

通勤時間でひとつ、仕事の休憩時間でひとつ。そんな風に気軽に読めるBL作品集があっても良いよね。ガッツリ読みたい気分の時にはそぐわないだろうけど、世の中には恋愛小説の短編集が溢れているのだから需要はあると思う。漫画でも強く印象に残っている短編は多いもの。水原さんや須和さんの既読作品は、短編集ならではの意表を突いた設定や展開にインパクトがあった。それに比べると月村さんは著者らしいカラーの作品で、初々しい恋心にキュンキュンと優しい気持ちになった。そういえばリブレから出ているアンソロ(「エロとじ」のことです…)でも、短編も上手いなぁさすがだなぁという作家さんは何人もいたのだ。作品集にするからにはある程度人気で有名な人じゃないと売上的に厳しいのかもしれないが、もっと読んでみたい。連作短編もいいよね!その中で人気が高かったカップルの話で長編が出来たりとか、普段とは逆のパターンでも面白そう。

言うは易しということですが、短編集好きにはたまりませんでした♪


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「八月七日を探して」樋口美沙緒

八月七日を探して (キャラ文庫)八月七日を探して (キャラ文庫)
(2010/07/27)
樋口 美沙緒

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八月七日嵐の夜、事故で三ヶ月分の記憶を失ってしまった高校二年生の水沢涼太。けれどそれ以来、なぜか毎晩強引に抱かれる淫夢を見るように…。これは実際にあった記憶なのか?手掛かりは、生徒会役員で、長身の男―。密かに悩む涼太は、自分と親しい幼なじみで副会長の二宮恭一と、会長の三年生、北川和馬を疑うけれど!?二人から寄せられる想いと真実に揺れる、トライアングル・ラブ。

『愛はね、』が面白かった樋口さんの記憶喪失&高校生もの。
意識して避けている自覚はあったので仕方ないのだが、久々に高校生同士の恋愛を読んだ。
実はこの作品の前に同著者の『愛の巣へ落ちろ!』を読んでおり、こちらも高校生ものではあるのだが…私の好みを知るバイトちゃんに「こんなの読んでるの~」と見せたら「熱でもあるんですか!?」と驚かれたことからもわかるように…え~と、私のキャパを軽々超えたお話でした(モゴモゴ。昆虫擬人化というファンタジー部分は楽しめたのだが、終盤の騒動がちょっと地雷だったの…)

さておき。
高校生ものを避けていた理由として、私は何度か大真面目に「永遠が見えないから」と書いたと思う。
若い彼らの「不自由な世界」の先に待ち受けている「広い世界」に思いを馳せては勝手に切なくなっていたのよね。
でも、永遠なんて大人だって見えないし、誓った永遠はその瞬間だけは多分きっと「永遠」なんだよ。
何が云いたいのかよくわからないけど、先日また一つ十代が遠くなった感傷なのかもしれない(笑)

そして薄々気が付いていたけど、私が学生ものを避けていたのは思春期特有の痛々しさから目を反らしたかったからというのもあるのだよね。先日の日野ガラス作品でも書いたが、学生ものの一部につきまとう「劣等感」を目の当たりにするのが怖かったんだ。と同時に、それを描かない学生ものへの不信感があったのだ(あくまで個人的な気持ちなので悪しからず)。年若い彼らの抱える葛藤がすべて「劣等感」と繋がっているわけでもないし、外的な困難に振り回される葛藤をメインに描く話だって多い。それでも、私のキーワードはソレなのだ。もちろん青春のキラキラがメインにくる話を否定する気はないです。う~ん、自分が読みたい話を読んでも苦しいし、そうでない話はもっと苦しいといえばちょっとは伝わるかな…。

子供の頃って、自分と他者の境界がとても曖昧だと思うのだ。
人それぞれに向き不向きがあって、残酷なことだけど能力には違いがあって、差がある。
自分が好きなものを人も好きとは限らないし、逆もまた然り。
そういう現実に、ゆっくりと、或いは唐突に気付く世代が持つ、特有の暗さ。そんな話を読みたいなと思ったの。
そしてそれが高校生モノの醍醐味であるのならば、私はそういうものを萌えとして消費出来る時期にきたのかもしれないなと思ったのだ。長い思春期だったということなのかな。
要するに、高校生ものをもっと読みたいな♪ということです(そんな結論

以下手短に感想(未満)です。

『八月七日』は、記憶喪失設定(BLでは多いですね)に三角関係にミステリーという山盛りな内容ながら、主人公が持つ強い劣等感に引き込まれて夢中になって読んでいた。嵐の夜に校舎の階段から転落した涼太は、それ以前の記憶を3か月分失ってしまう。しかしそれ以来夜な夜な男に抱かれて喘ぐ自分の夢を見るようになる。リアルな夢の感触に、実際に自分は男とセックスをしていたのだと確信した涼太は、その相手を探し始める。
合意か無理矢理かという論点で語りながらも若干ブレがちだったのは、涼太自身が男に抱かれる自分を「無理矢理された方がマシ」なのか「納得した上で寝た方がマシ」なのか、どうもよくわからなかったからかもしれない。物語は誰が相手だったのか?という謎を軸に展開する。候補は二人出てくるが、ミステリー要素はそんなに強くない。
私が三角関係が苦手なのは、「当て馬」が本当に当て馬でしかない場合が多く不憫だからというのは建前で、つい先日Aさんに指摘されたように、「1対1のガチンコ勝負」を常に求めているからなんだよね。今作の彼の存在は、正直に言えば当て馬以上の役割は果たしていないように感じた。でも、表面的に伺える部分と実際に付き合うことで知る部分のギャップという点では、本命の彼とそう変わらない描かれ方をされていて良かった。

良太は寝ていた相手に強い劣等感を抱いていた。少しの能力の優劣が果てしない違いに思えたり、少しの経験の有る無しに途方もない差を感じたり、同じような立場存在だと思っていた人間が段々と遠くなってしまう。その、悲しさと卑屈な気持ちから更に自分で相手を遠ざけてしまった涼太の気持ちがよくわかる。

それでも彼らは高校生なのだ。どんなに完璧に見える男だってカッコイイだけで済むわけがない。
「記憶喪失」という設定を超えて、涼太が劣等感から一度は見失ってしまった相手を再発見する過程を描いた話だと私は受け取った。良い高校生ものだったと思う。


***

もっと早く書くつもりが、思いがけず企画的なことをやってしまったので遅くなりました。
今月は更新熱がきているような気がする。もとい、読書熱が戻ってきている!
楽しみな新刊が続きます。いっぱい読めるといいな♪


初心者にオススメBL漫画10冊!

先日書いた雑記の漫画版です。
コンセプトは、「BLって面白いの?」と聞かれて「面白いよ!」と袋に詰めて渡す10冊(作品)
部門に分けて見事グダグダになった反省を活かし、今回は作家中心に考えました。
縛りは前回と同じく2点、現在入手可能なことと、一作家につき一冊です。


山田ユギ
最後のドアを閉めろ! 1 (ビーボーイコミックス)最後のドアを閉めろ! 1 (ビーボーイコミックス)
(2007/03)
山田 ユギ

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BL漫画界のトップランナー。まずはユギさんからで間違いはないと思うのだけど…長年何故か食わず嫌いをしていた私が思う事なのであてになりません。でもユギさんが人気なのは明らかだから大丈夫でしょう。マイベストは『誰にも愛されない』『開いてるドアから失礼しますよ』なのだけど、多分こちらの方が人気ありそうなので。うーん、私は三角関係が苦手なのだなぁ。

雁須磨子
のはらのはらの (ミリオンコミックス)のはらのはらの (ミリオンコミックス)
(2003/09/01)
雁 須磨子

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実を云うと雁さんは私の中で樹生かなめさんばりに不思議な方なのです。樹生作品はキャラもストーリー展開も異世界ですが、雁さんは雁さんの思考回路が私にとって異世界。お話がまったく読めないし、ここでその台詞!?と驚かされることが多々ある。でもとても魅力的なのですよね。こちらはマイベスト作品ですが、世間とのズレはないと思うな。

門地かおり
生徒会長に忠告 1 (ディアプラスコミックス)生徒会長に忠告 1 (ディアプラスコミックス)
(2005/09/30)
門地 かおり

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甘々担当として選びました。門地作品は怖いのですが、『生徒会長』も一部とても怖いのですが、それを補って余りある甘さだと思うので。BL漫画界屈指の長尺エロ場面(4巻)も砂を吐くほど甘いけど幸せな気持ちになれるのは保証します、と思ったけど初心者には過激かな?でもエロの入り口としては悪くないと思うの…。

中村明日美子
同級生 (EDGE COMIX)同級生 (EDGE COMIX)
(2008/02/15)
中村 明日美子

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マイベストは『ばら色の頬の頃』ですが、圧倒的人気のこちらを。個人的に某センセが苦手なので続編はお貸ししてもしなくてもどちらでもいいかなと思ってます(コソッしかし『同級生』を読んで『卒業生』の存在を知って読みたいと思わない人はいないよね!!10作品中最も一般受けする自信がありますが、絵柄が苦手な人もいるかもね。

ヤマシタトモコ
くいもの処明楽 (MARBLE COMICS)くいもの処明楽 (MARBLE COMICS)
(2007/03/15)
ヤマシタ トモコ

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好きなので入れますよ!う~ん、それでもやはり初心者にはオーソドックスにこちらなのかなぁ。
マイベストは『YES IT’S ME』です。そろそろ戻ってきてください…。

草間さかえ
地下鉄の犬 (ドラコミックス)地下鉄の犬 (ドラコミックス)
(2010/08/25)
草間 さかえ

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初心者向けの作家さんではないような気もするのだけど、ぜひ知ってもらいたいという気持ちで選びました。マイベストは『はつこいの死霊』ですが、読み手を選ぶ話だと思うので却下。穏やかな恋愛感情に共感したこちらを。

志水ゆき
是 -ZE- (1) (ディアプラスコミックス)是 -ZE- (1) (ディアプラスコミックス)
(2004/12/25)
志水 ゆき

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『是』を読めば今のBLのすべてがわかるんじゃないかな(大袈裟?)
ファンタジックな設定の中にあらゆるタイプのキャラと関係性が盛り込まれ、エンタメとして大成功している。どのカップリングが好きか聞くことで、お貸しする相手の傾向と対策がわかると思います。

日高ショーコ
嵐のあと (花音コミックス)嵐のあと (花音コミックス)
(2008/03/29)
日高 ショーコ

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マイベストは迷わず『憂鬱な朝』ですが、日高作品の美しい男達を堪能するならこちらの方が良いかなと選びました。『知らない顔』と悩んだのだけど、スーツに眼鏡がお好きな人は多いので。受けも攻めも所謂王道なBLキャラではないのですが、大人の男の魅力に溢れていると思います。

稲荷屋房之介
百日の薔薇    アクアコミックス百日の薔薇 アクアコミックス
(2005/09/12)
稲荷家 房之介

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初心者に稲荷屋さんは間違ってるかな…。でも『百日』の吸引力はハンパではないと思うのですよ。自分が好きだというのもあるけど、ドラマCDもとても良かったしおススメ!

ヨネダコウ
どうしても触れたくない (ミリオンコミックス CRAFT SERIES 26)どうしても触れたくない (ミリオンコミックス CRAFT SERIES 26)
(2008/09/01)
ヨネダ コウ

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一世を風靡しましたよね。
本棚を眺めて「これだ!」と思い慌てて入れました。好きです。


以上10冊(作品)でした♪
またしてもロマンス成分が足りない気がする…。
一応エロは控えめなラインナップを選んだつもり(生徒会長…)です。


【番外編?】
 
窮鼠&俎上シリーズ(水城せとな)
実は一番最初に思い浮かんだのはこちらでした。しかし、これを最初に読んでしまうとBLの面白さが伝わらなくなる危険性があるかもなぁと却下。しばらくしてから読んで欲しいな。

小野塚かほり作品
自分の入り口だったから、という理由ではお貸しするのにイマイチ弱いと却下。
そしてこの雑記で想定しているお貸しする人の年代は、なんとなく自分と同じぐらいの為却下なのでした。
もう少し若い頃ならば、小野塚作品の持つ唯一無二のサブカル性に惹かれたと思う。ただ、私自身が今初めて小野塚作品に触れたとしても当時のような衝撃は受けないような気がするのです。

巻数もの
短編集一巻完結が基本のBL漫画界で巻数が多いということは、それだけで人気作品の証ですよね。『純情ロマンチカ』(中村春菊)既読、『春を抱いていた』(新田祐克)未読&現在入手不可、『恋する暴君』(高永ひなこ)、『お金がないっ』(香坂透)未読、『犬シリーズ』(夏水りつ)未読、などなど。読んでないものいっぱいだぁ。


***

漫画の方が小説よりも迷わずパパッと選べました。
いやぁ、本をススメるって楽しいよね!というわけで、とても楽しかったです♪

ただ、どうしても自分の好みに寄ってしまった感は否めません。
「初心者にオススメ」というとなんだか偉そうだけど、自分の中の「定番」を考えることは好みや傾向を再確認することなんだと思います。きっと人夫々まったく違う結果になるはず!読んで下さってありがとうございました。







 

初心者にオススメBL小説10冊!

題のとおりの雑記です。
コンセプトは、「BLって面白いの?」と聞かれて「面白いよ!」と袋に詰めて渡す10冊(作品)
むしろお前が初心者だろ!という気持ちもあるのですが、BL界の隅の方に居る人間の云う事だと思って下されば幸いです。縛りは2点、現在入手可能であることと、一著者につき一作。広く知ってもらいたいということで、一応ジャンルというか部門に分けて考えました。考えただけでグダグダですが。

【ストーリー部門】
犬ほど素敵な商売はない (SHYノベルス164)犬ほど素敵な商売はない (SHYノベルス164)
(2006/06/26)
榎田 尤利

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言ノ葉ノ花 (新書館ディアプラス文庫)言ノ葉ノ花 (新書館ディアプラス文庫)
(2007/09/10)
砂原 糖子

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とりあえずこれを読め!!という気持ちで選んだ2冊。
読みやすく外れにくいという信頼度の高い作家さんだけに、榎田さんと砂原さんは一作に絞るのに悩みました。
既読の榎田作品で、最も「上手い」と思うのが私はこの『犬ほど』なのです。『魚住くん』では重すぎる(嫌いな言葉ですが)、『交渉人』では恋愛要素以外のエンタメ部分が出すぎている。男と男が恋愛をする「なぜ?」を通り越して人が人を求めてしまう切羽詰まった感情が描かれていると思うのです。インモラルな関係性の話でもあり刺激的な読書の快楽があると思います。ちなみに『執事の特権』と悩みました。こちらは私の好みが影響大なので却下。
砂原さんは『センチメンタル・セクスアリス』と悩みました。ファンタジックな設定で「恋におちる説得力」の強さが選んだ理由かな。恋愛小説には3タイプあって、「出会いから始まる話」「再会から始まる話」「関係から始まる話」に分かれると思うのですね。BLというのは男同士の恋愛の話なので、ゲイ設定が増えたものの、一番最初の「出会いから」の物語に説得力を持たせるのは結構難しいと思うのです。「好きだった彼と、昔関係があったあの人と―(再会)」「身体だけじゃなく心も欲しい、友達だと思っていたのに―(関係)」を説得力を持って描くのだってそれは当然難しい。でも、初心者に読んでもらうなら…と考えると、イチから関係が始まるこの2作品を選んだのでした。

【ハイクラス層のラブロマンス部門】
茅島氏の優雅な生活〈1〉 (幻冬舎ルチル文庫)茅島氏の優雅な生活〈1〉 (幻冬舎ルチル文庫)
(2009/04/15)
遠野 春日

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なんだその括りは?って自分で書きつつ思いましたとも…。
文字通り、市井の身からは想像もつかない天上人な御仁方のラブロマンスです。主従、身分違い含む。しかし困ったことに私自身がこのタイプの話をほとんど読んだことがない。だけどBLを語るなら外してはいけないような気もする。で、悩んだ末の『茅島氏』なのでした。私自身はそうでもないのですが、評判良いし大丈夫じゃないかな。コミックなら迷わず『憂鬱な朝』(日高ショーコ)なのに。イメージですが、この部門の大御所は和泉さんと岩本さん?実はお二方未読なのですよ、よよよ。

【ファンタジー部門】
蒼い海に秘めた恋 (ガッシュ文庫)蒼い海に秘めた恋 (ガッシュ文庫)
(2005/04/28)
六青 みつみ

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ファンタジーも数少ないながら外せない部門だと思います。私が『フレブラ』(松岡なつき)を読んでいたなら自信をもってススメたかもしれないのに、未読だから仕方ない。そして前項と同じくこちらもほどんど読んだことがない。それでもファンタジーなら六青さんのこちらをススメたい。受けにとって辛すぎる話が多い六青さんだけど、『蒼い海』の受けの受難はおとぎ話のお姫様的なので、初心者でも許容範囲かなと思うので(もちろん他の作品も好きです)

【アングラ部門】
さよならを言う気はない (SHYノベルス162)さよならを言う気はない (SHYノベルス162)
(2006/05/26)
英田 サキ

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別名【ヤクザ・闇社会・路地裏部門】です。探偵物もこちらに含むよ。好きなジャンルですが偏った選択になっている自覚はあります。英田さんなら『エス』や『DEADシリーズ』の方が人気だし評判も高いですよね。それでも、「ヤクザは壮大なツンデレである」と思っている私はこの作品をおススメしたいのです。だって天海が可愛いから。沙野さんの闇社会や中原さんの場末系を選択肢に入れることも考えたのですが、初心者向けではないかもなと却下。

【コメディ部門】
全ての恋は病から (白泉社花丸文庫)全ての恋は病から (白泉社花丸文庫)
(2010/03)
凪良 ゆう

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笑いのツボは人夫々な為悩みました。
パッと思い浮かんだのが凪良さんのコメディ作品。その中でも一番笑ったこちらを。

【性愛部門】
アレキサンドライト (角川文庫)アレキサンドライト (角川文庫)
(2006/02)
山藍 紫姫子

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やっぱりエロは外せない。そしてこの部門には絶対に崎谷はるひさんが来なくてはいけないと私は考えている。がしかし…ほっとんど読んだことがなく、既読の崎谷作品で好きと云えるのが『ねじれたEDGE』ぐらいなのですよ…。『ねじれた』は悪くないと思うけど初心者には…う~ん…と悩んだ結果の山藍さんなのでした。悩んだ結果としては明らかに色々間違っている気もしますが大好きなこちらを。愛とロマンのハード耽美官能小説。ラストのハッピーエンドさにクラクラしたものね、おススメ!バーバラ片桐さんや秀さん含むキラキラした表紙の文庫レーベルも考えたのですが、お相手は初心者。私でさえ店頭買いを躊躇うご本を貸すのは忍びないと却下したのでした。

【お貸しするよしみで、部門】
毎日晴天! (キャラ文庫)毎日晴天! (キャラ文庫)
(1998/09)
菅野 彰

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今までだって十分自分の好みを反映しているのだけど、「いいから読んで読んで!」と渡したい部門(なんだそれは)。しかしそういう本に限って相手の反応は芳しくなかったりするのよね、知ってるよ。永遠のマイベストBL、こちらは全作読んで欲しいなぁ。

【この作家は外せない?部門】
今宵、雲の上のキッチンで (ビーボーイノベルズ)今宵、雲の上のキッチンで (ビーボーイノベルズ)
(2008/07)
ひちわ ゆか

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明るくはないけどBLを語る上で外せないような気がする作家さん。大勢います。
まったくの私的感想ですが、たぶん剛しいらさんと谷崎泉さんは選択肢に入らないといけないと思うの。他にも吉原理恵子さん、夜光花さん、水原とほるさんも多作で人気な作家さんなので。センシティブ系の人気作家いつき朔夜さん月村奎さんも。そして、ひちわゆかさん。ということで(?)こちらを。人気作品なので大丈夫でしょう。個人的には『最悪』『キャンディ』の方が好きなのですが。剛作品は名高い有名作品を含め未読が多いのでお答え出来ず、不甲斐ないです。谷崎さんは某作品ギブアップ後ノータッチ、申し訳ない。その他刊行点数が多い人気作家作品も、初心者にこれを!というのは思い浮かばずなのでした。う~ん、難しい。


そして以下は部門分けをしてみたものの選ぶことが出来ずに断念したもの。
むしろコレを選ばないでどうするの?という感じが…。

【アラブ&花嫁部門】
こちらは絶対に入れないといけないよね!!でも読んでないから保留だよ、申し訳ない。
【制服(学生)部門】
漫画なら迷わず『同級生』(中村明日美子)なのだけど…小説だと候補が『17才』(菅野彰)ぐらいしか浮かばず断念。避けているジャンルなので私が知らないだけで名作が山のようにあるはず。
【お仕事部門】
シャレード文庫から何か選びたいの気持ち。しかし、すべてのBLは「お仕事小説」の側面を持っていると云っても過言ではないと思う中、これを!!というのが思い浮かばず断念なのでした。「マークスでよくね?」と思ったのはここだけの話です。


そして残る1冊(作品)はこちらの為に。


【ようこそ深淵へ、部門】
候補はズバリ木原音瀬と樹生かなめ(初心者向けというコンセプト丸無視?)
しかし、未だに自分が「こんな小説、こんな作家」と十分に表現出来ていない樹生さんは外します。というわけで木原さん。読みやすさだけを考えるなら『眠る兎』かなと思った。でもそれでは深淵へ、とはいかない。ではやっぱり『美しいこと』だろうか?それとも『薔薇色の人生』?悩んだ結果ポンッと思い浮かんだのがこちらでした。
COLD SLEEP (ビーボーイノベルズ)COLD SLEEP (ビーボーイノベルズ)
(2009/01)
木原 音瀬

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かなり激しい作品であるのは承知ですが、暴力やトラウマの先にある「二人で生きること」という結末が、思いの外私には幸福に感じられたのですよね。何より小説としてとても面白いと思うのです。


***

以上10作品でした。

なんだろう、この達成感の無さと湧き上がる無力感は(笑)
それは自分の読書量の少なさ&偏りに打ちのめされるからですね…。
発行年度で本腰入れてBL小説を読み始めた頃がよくわかります。
そして今更ながら、全然「初心者向けの」記事になっていないことに気付きました。不親切で申し訳ない。
改めて自分の中の「定番」と向き合う作業は楽しかったです。機会があれば漫画も考えてみたいな。


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Author:yori
気がつけばいつもそばにBL

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