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「リンゴに蜂蜜」秀良子

リンゴに蜂蜜 (MARBLE COMICS)リンゴに蜂蜜 (MARBLE COMICS)
(2011/02/20)
秀 良子

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松田夏樹・大学2年生…ゲイ。付き合っている男に突然結婚すると言われ、年下の男に唐突に「カレー部入んない?」と誘われた。寂しさも哀しみもカレーが大好きなアイツが現れてから少しずつ幸せへと形を変えていく---。すごく甘くてちょっぴり可笑しいコマノ&夏樹シリーズほか 10年振りに訪ねてきた同級生とのひと夏を描いた『世界の終わりのなつもよう』を収録。コマノと夏樹のラブな描き下ろしも収めた極上の逸品v

初読み作家さん。評判の良さに誘われて手を出したらとても良かった!

「渚の青いパラソル」
大学のサークル仲間と海に遊びに来ている主人公の夏樹が、幼いころに同じように赴いた浜辺で見かけたゲイのカップルを回想する場面が印象的な作品。夏樹はサークルの後輩コマノと付き合っているが、もちろん二人の関係は秘密である。幼いころの浜辺で皆が遠巻きに眺めていたカップルの光景を繰り返し懐かしく思い返すのは、当時から自分の性癖に気付き、小中高と息苦しいおもいをしてきた自分の状況が、原風景ともいえる彼らの「公然性」とはまだ遠いところにあるからなのだろう。コマノは年下とノーマル故の大胆さで際どい行為(サークル仲間にバレるという意味で)を仕掛けてくるのだけど、女の子の一声で我に返ってしまうような遠慮や恐怖心のようなものも併せ持っている。それでも隠れてキスをしたり手を繋いだりを繰り返す二人がとても微笑ましいのだ。内緒にしなければいけない恋の切なさとドキドキが伝わってきてキュンとなる。夏の空気が、眩しい光景が、画面を通して季節感がすごく感じられるのだ。漫画が上手な方だと感心した。

「リンゴに蜂蜜」
二人の出会いから付き合うまでを描いた表題作。
付き合っていた男に結婚するからと言われた夏樹が、学食で辛いカレーを食べているところをコマノにナンパされる。辛いカレー、スーパーで1人前の食料を調達すること、目の前を歩く親子、月がきれいだとか、そんな日常のささやかな光景が、気持ちが沈んでいるときには何もかも哀しみに繋がってしまう。その気持ちはとてもよくわかる。しつこく「カレーサークル」なるものに自分を誘うコマノを夏樹は苦手だと避けるのだが、大学まで来た元彼と揉めているところに闖入されてから気を許すようになる。コマノの恐るべき無神経さと同居している空気を読む力というのかな。その紙一重で心地良さそうな雰囲気が「今風」の等身大の大学生っぽい。がやがやした大学やサークルの様子も含めてやっぱり上手い。チュウって効果音付きのチュウシーンが好き!!

「世界の終わりの夏もよう」
世界が終わるのならば、と高校のクラスメートが突然「好きだった」と訪ねてくるお話。
ファンタジックでノスタルジックでちょっと電波系な空気がなんとも云えない。好みと云ってしまえばそれまでなのだが、暑かった昨年の夏を思い出し、あの暑さなら頭がおかしくなってしまっても仕方がないような気がする…と支離滅裂なことを思ってしまった(笑)。クラスメートが大真面目に大馬鹿な理由を携えて会いに来る。たったそれだけの設定がこんなに心に響くのは、その想像に誰もが心当たりがあるからじゃないかな。もしも世界が終わるなら(自分だけの、でも同様に)誰と何をして過ごしたいか。心残りはないか。会っておきたい人はいないか。きっと一度ならず考えたことがあると思う。そこで普通は会いに行かないわけだけど、その気になれば会いに行くという想像が人を生かすことも多々あると思うのだ。  
書き上げられない小説、好きなのかわからない婚約者、終わるという世界。
二人ともが、高校時代の気持ちに捕われて先に進めない状況にあるというのがとても良い。訪ねてきた同級生が過去の自分の亡霊を見ているのだと気が付くことで、文章で食べて行くはずだった自分も当時から進めていないことに気が付く。執着するのも潮時だと思っている夢を「終わる世界」とかけて、その後も「続く世界」に、彼らの新しい関係と明るい未来を予感させているのだ。素晴らしすぎるだろうっ!大好きです。

「So Low」
描き下ろしは夏樹とコマノの初めての話。意外や意外、早いコマノが可愛い♪


良い本を読みました!
もう1冊出されているようなので、そちらも楽しみ♪


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「少年魔法士 最終章―THE NEOPLAZM」Wings4月号

Wings (ウィングス) 2011年 04月号 [雑誌]Wings (ウィングス) 2011年 04月号 [雑誌]
(2011/02/28)
不明

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連載が再開された『少年魔法士 最終章―THE NEOPLAZM』も順調に3回目。
病理学用語で「新生物」「腫瘍」といった意味を持つネオプラズムという章題。
それらが示唆するものは一体何なのか?と呟いたところで考察のようなことをするつもりはないのです。私はこの漫画についてはたぶん冷静に考えることが出来ないし、作者から与えられるものがすべてだと思っている節があるので、今はただそれを享受するだけなのです。というわけで感想。

以下、ネタバレ要注意。

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近況と感想

近況というほどのアレコレはありません、はい。通常営業で元気です。
先月は感想書きたいなと思いつつ、どうも考えがまとまらず散漫な読書になってしまった気がします。
というわけでまとめて感想です。本の題をタイトルにもってこれないのは切ないのでいい加減集中したい…。

ゴールデンビッチ (幻冬舎ルチル文庫)ゴールデンビッチ (幻冬舎ルチル文庫)
(2011/02/15)
玄上 八絹

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遺伝子操作で警察犬の能力を組み込んだ“犬”と呼ばれる人造人間。彼らは警察や公安の「人間」を主として危険な任務に就いていた。ある日、公安の窓際捜査官・灰原に下されたのは、狙撃で主を失いそのまま行方不明となった野良“犬”捕獲命令―。追手を翻弄し逃げ回る野良“犬”ゴールデンビッチが命を賭して主の仇を討つ覚悟だと気づいた灰原は―。
あまりにインパクトの強い題にタイトル買い。
実はゴールデンビッチという言葉を目にしてすぐに、一体どんなビッチなのよ!?と著者を調べてみたら玄上さんの「犬シリーズ」新刊ということで残念に思ってしまったのだ。なぜなら1作目の『しもべと犬』を読むのに非常に苦労した思い出があり(ごめんなさい)、設定が好きなだけにすらすら入ってこない文章が惜しくて仕方なかったから。しかし、今作はシリーズを読んでいなくても支障はなさそうだったので(もちろん世界観やリンクする登場人物への理解は浅くなるが)手に取った。そしたらもう!ビッチが可愛くて可愛くて、展開のぶっ飛び具合も面白くて夢中になってしまった。内容はあらすじ通りだが、ビッチと呼ばれることの哀しみが小説全体に漂っているんだよね。とても上手い言葉の使い方だと思う。復讐候補にハニートラップを仕掛けるという、彼のやっていることは正真正銘「ビッチ」の所業なのだけど、灰原が考えるように「愛されるはずだった未来」を奪った男達に、「同様の行為を施し地獄に落とす」ことで、受ける筈だった愛情を否定して振り切ろうとしているようにも見えるのだ。玄上さんの文章は、修飾語と被修飾語の関係が一読しただけでは飲み込みにくい部分が多いし、連発される比喩や大袈裟な表現も、恐らくは著者の中では回路が繋がっているのだろうが、ちょっと置いてきぼりをくらう気持ちになる。しかし今作はその苦手を補って余りあるぐらい面白かったです。そのうちシリーズに再挑戦したいな。

職業、王子 (幻冬舎ルチル文庫)職業、王子 (幻冬舎ルチル文庫)
(2011/02/15)
砂原 糖子

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綾高大地は親の借金のせいで大学を中退しレンタルビデオ店の店長をしている。ある日、来店したアラブ人の客・リインシャールは入会申込書の職業欄に「王子」と記入。なぜか王子リインに気にいられた綾高は、強引にアラビア海に浮かぶ島国へ拉致される。性奴隷が欲しかったと言うリインに犯されると思いきや、彼は綾高に挿入するよう強要し…。
偶然にもこちらの金髪王子様もビッチでした。
アラブBL小説は記憶によれば2作品目のはず。ちなみにもうひとつは沙野さんの『蝶宮殿の王子様』でした。今作はセオリー的なアレコレ(特に謎の媚薬!)を盛り込みつつも「アラブが襲い受け」という点でオリジナリティが光っているのかな。私は、日本から拉致誘拐異国へ~という流れがコメディだとはわかっていても怖くて仕方ないのですが(笑)攻めの肝の据わりっぷりが緊張感を緩和していたのでよしとしましょう。「攻め」だからと云って拉致誘拐の恐怖が薄らぐというのもよく考えると変な話ですが、つくづく「受け」が異国の地で攫われて~という展開は苦手かもしれないと思ったのでした。物語は後半のバタバタに登場人物の心情が若干押され気味になってしまった感がありますが、さすが砂原さん。楽しめました!ムクさんの王子様可愛い♪


GIANT KILLING(1) (モーニングKC)GIANT KILLING(1) (モーニングKC)
(2007/04/23)
ツジトモ

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現在18巻まで刊行。
数ヶ月前から周囲が(腐的な意味で)ザワザワしていたので気になっていた青年漫画。店でもずーっと平積みで売れ行きも好調だった。それでも手を出さなかったのは、「スポーツ漫画苦手~、サッカーよくわからんし~」というありがちな理由からだったのだが、バイトちゃんが購入したのをよいことに借りてびっくり。めちゃくちゃ面白かった。すぐに全巻大人買いしてしまったよ。
プロチームの監督を主人公にしたサッカー漫画ということで、いかに選手を、チームを、勝利する方向に持っていくかという点に集中している。さりげなく個々人にスポットは当たるのだけど、過剰なドラマや内面のアレコレは敢えて描かずに、試合に勝つためにどうするかを見せてくれる。戦略的な部分を前面に押し出した漫画といえば『おーふり』だけど、比べるとジャイキリの試合場面は要所要所のツボを押さえて魅せる場面だけを漫画にしている印象。だから、サッカーのなんたるかをまったく知らない私が読んでも楽しめる。そしてなによりも、登場人物がプロスポーツ選手であることが一番の魅力だと思う。チームに貢献してプロとしての義務を果たすことを皆懸命に考えている。自分の価値と仕事と金銭が直結しているとてもシビアな世界だ。そこにサッカーを楽しむという精神論が魅力的な味付けをしていて惹きつけられる。同じポジションの選手同士の葛藤や、体力的にも一番ノッていた時期は過ぎたベテラン選手の焦りや苛立ち。それでも、若手だから、ベテランだから、出来ること知っていることがきちんとピッチには等しく存在する。なんというか、すごくフェアな漫画だと思った。今更ですがオススメです!

で、肝心の腐的なあれこれですが…友人やバイトちゃんに予めカップリングを色々聞かされていたので先入観バッチリで読みましたとも(笑)正直に言うと、ジャイキリも私にとっては多くの作品と同様に「人が萌えて、自分も萌える」漫画でした。何の先入観もなく読んでいれば、「この2人で二次とかありそうだな~」とニヤニヤしつつもサイトを探したりはしなかったと思うな。しかし知ってしまうと二次は二次で面白いし、友人が萌えているのを聞くのはもっと面白いのでした。監督と犬っころとライバルチームのヤンデレ君っぽい子がお気に入りです♪続きが楽しみ!

青春♂ソバット 4 (IKKI COMIX)青春♂ソバット 4 (IKKI COMIX)
(2011/02/26)
黒娜 さかき

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ついに完結。
実はそれほど熱心に二人の行く末を見守っていたわけではなかったのだが、終わるとなれば気になるのが人情というもの。おバカな有田と小利口な白洲の友情以上恋愛未満の物語の顛末は、予想以上に素晴らしくて納得してしまった。「性春」とも呼べる下半身に直結した恋だか肉欲だかよくわからないモヤモヤがあって、相手が経験豊富なゲイで表向きはドライとなれば「身体だけでも…」となってしまう軽い気持ちにリアリティがあると思うのだ。彼らは私が「恋愛漫画(BL)として」読みたい高校生物の二人ではないのだが、結論は出ているようで灰色とも取れる本編ラストは大変好みだった。「青年誌だから」という括りで制限されたことも、特にないのではないだろうか。むしろ、愛やら恋やら永遠やらを大真面目に口にしない逆の意味での誠実さは、青年誌ならではの抑制の効果なのではないだろうか。
著者の後書を挟んでの番外編では大人になった二人が描かれる。本編ラストでも25歳の二人がチラッと描かれたが、番外編では35歳になっている。正直、私は、この番外編はなくても良かったように感じてしまった。それは有田の職業選択に「?」が残るというのもあるし、ホント個人的なことで申し訳ないのだが、白洲のプレゼントの結果は大変に迷惑だと思ってしまったのだ(募集採用教育がパー)…。モラル的な云々でリアリティがないのでは?と一読した後は思ったが、読み返してみるといかにも二人がやりそうなことという気もする。二人には第三者を交えて遊ぶ余裕があるのかもしれないし、失敗前提の壮大なドッキリだったのかもしれない。なぜまだ一緒にいるのか?という疑問にわかりやすい答えを与えてはくれないが、惰性でも名前の付かない愛情でも、そういった現実はままあるかもしれないという終わりだった。黒娜さん、お疲れ様でした。

<その他>
秀良子さんの『リンゴに蜂蜜』がすごくよかった!!なんてことはない日常漫画なのだけど、よかったよ~。西田東さんの『好きになるとこわれる』は相変わらずの西田さんクオリティ。どんどんどんどん男の人の色気が増量していくように感じられる。清水玲子の『秘密』最新刊も相変わらずの鬼畜な展開に「うわぁぁ」としか言えない。清水さんのお人形のような絵柄が物語の悲惨さを緩和しているとすら思う。薪さんなり青木なり、もしも作品中に好きなキャラクターが出来てしまったら凄くしんどい読書になるだろう。怖くて面白い漫画です。
現在読書中のタイトルは剛しいらさんの『座布団』です。実は、お話に引っかかりがなさすぎてちょっと難航中…。その間についに『F&B』1巻を購入。まだ購入すらしていなかった自分に笑うしかない。それらを手に取りつつも「軽~い恋愛小説が読みたいわぁ」などと思っているあたり迷走しているのかもしれません。




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Author:yori
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