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一般書感想、つづき

津村作品を読み漁る合間に図書館で『あなたの呼吸が止まるまで』(島本理生)を借りてきました。
正直、島本理生は全然好きではないのですが、『大きな熊が来る前におやすみ』で「暴力」がテーマのような話を書いたあたりから注目するようになりました。『ナラタージュ』なんてどこが良いのかサッパリでしたが、幸せそうな二人に潜む不穏な影については、とてもよく書けていたように思います。
しかし、『あなたの呼吸が止まるまで』は小説全体の出来としては首を傾げます。12歳の少女が主人公なのですが、この朔という少女の語る言葉が嘘っぽくて・・・。実際にあんな父親に育てられたら大人びた悪意を知らない純粋な子に育つのかもしれないよ?それでも、有り得ないと思ってしまうのよ。もっと言えば鼻につくのよ。少女というのはもっとドロドロしていて汚いものだと思うのよ。で、島本さんにとって少女ってあーゆー生き物なのか・・・と思うと同い年のこの作家と自分の相性はやっぱり合わないのだなーとしみじみ感じました。基本は恋愛小説の人ですものね。
では何でわざわざ感想を書いたかというと、小説を読んでいて久しぶりに激しい「怒り」を持ったからなんです。朔が遭遇する突然の暴力に対する怒り。仕事の休憩中に読んでいたのですが、佐倉(朔の父親の仕事仲間)の行動や言葉にずっと違和感を持っていたのが「やっぱり」という確信に変わったとき、手が震えるような怒りを感じました。簡単に言うと、佐倉は朔に性的暴行を加えようとするのです。でも決定的なことには至らなくて手でやらせるのですが、こんなに不快な描写は久々です。
佐倉の言い分も含めてとんでもない、キ~ッとなってしまったので(朔が好意を持って近づいてきたのが悪い的な、12歳の少女の媚を30歳の大人が真に受けて正当化するような言い分が!)吐き出すためにアップしました。ああ、こんな大人いそうだよね。ニュースで同様の事件を見聞きする度に、私は非常に怒りを感じるのですが(もちろん女性なら皆感じるとおもうけど)、佐倉のように自分がしたことがどんなに酷いことなのか自覚すらせずに生きている輩も多いのだろう。私は朔の配慮が足りなかったなんて思わないよ。12歳の娘を放り出して「舞踏活動」に励む父親も悪い。何よりも佐倉が悪い。

と、前半は「ハンッ」って感じで読んでいたのに後半一気に作品世界に引き込まれてしまったので、私の負けでございます(何がだ)
事前情報なしで読んで良かったな。
ただ、同級生二人とのやりとりがあまり上手く活かしきれていない部分があって、それが残念でした。
朔が佐倉に選んだ復讐の形は、うーん・・・と思うのですが小説の構造そのものに対する仕掛けと思うと面白いですね。私は、そんなことよりも父親に言おうぜと思いましたが無理か。この「無理だよな」って女の私が同調してしまうのが歯がゆい。「暴力」に対する怒りを!と思います。

島本さんは芥川賞をとらずにそのうち直木賞をとりそうだよね。ベッタベッタの恋愛よりも、腹に一物あるような小説を書いて欲しいです。

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