「赤い呪縛」(松田美優)

先日芽生えた近親萌えが本物かどうか検証したく、とりあえず読んでみた作品です。
その趣味嗜好はどーなのとたまに我に返る私ですが、萌えには忠実でいたいのと正当化してみる。
そもそも「兄弟」は長野まゆみの必修科目(笑)なわけで、私が近親物に抵抗がないどころか好きなのは仕方がないのよ。ちなみに一番好きなのは『魚たちの離宮』の兄弟です。

不快な方は読まないで下さいね。お願いします。

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自分の魅力を知りつくしている高校生・加藤日向は、ふたりの兄に甘やかされ育った。だが、日向の平穏で勝手気儘な生活は、次兄・龍昇によって壊される。「俺はもうお前を、弟として見んのはやめたから」兄の龍昇が、そう宣言した日から、恋愛において、これまでずっと勝者だった日向の立場は逆転する。いけないことだと思いながら、快感に流される。好きじゃないと思いながら、龍昇のことが気になって仕方がない。安寧を得るはずの空間は危険極まりない空間になってゆき。

「義理の」って括弧つきのBLは本当に多いですよね。この話もそうでした。
「義理の」と「本当の」の間には「BL」と「JUNE」ぐらいの隔たりを感じるのだけど、個人的な好みで言うと「本当の」方が心に残る話は多いです。短編漫画でもトジツキハジメや小野塚カホリや小椋ムク、そして明治カナ子など「こんな話だったな」と思いだせるもの。「義理の」の中には父母両方違うケースもあって、なんだそりゃと突っ込みたくなってしまう。そして「片方が」っていうのは何の免罪符にも別にならんような気がするのだけど、そこに一歩踏み込まない躊躇が見えて、少し萎える。要するに、「本当の」方が好きになるケースは多い。しかし「本当の」も話によっては「ムリ、ナシ」というのもあって難しいのだけど。

結論から言うとですね、弟×兄は譲れないの!
だから、「義理の」とはいえ兄×弟でしかも「ムリヤリ」なこの話は私的にアウトでした。また受けの弟の「甘ちゃん」設定がどうにもダメで・・・攻めの兄貴の傍若無人っぷりは爽快なものを感じたのですが(ムリヤリ否定と矛盾していますね)、「女性」の使い方がこれまたアウトかなーと。兄が弟にムリヤリというのは弱いものイジメでしょう。しかもあの年齢差と体格差。あらら、要するに「好きじゃありませんでした」で終わらせて感想を書かなければよいのだけど、そこは近親物を語る口実にさせて下さい。
ただラストに向けての弟の逆襲と結び方には正直驚きました。若いって強いな、怖いな、十分狂気的だなと。パワーバランスの逆転がたまりません。しばらくして読み返したら違った感想になっていそうです。

弟×兄というか精神的に幼い側が攻めという関係性が好きなのかも。そして、お兄ちゃんは諦めにも似た感情で弟の愛情を受け入れて欲しいです。そこに一抹の「責任感」なんて漂っていたら文句なしです。弟はちょっと頭のネジが1本緩んでいるような狂気を持っていると尚よしです。うん、とりあえず近親物に「まともさ」は求めていないです。云い切ります。
近親物の最大の葛藤はもちろん「親に対して&モラル的に」だと思うのですが、近親物って徹底的な家族関係の否定の話だと思うのです。兄弟は家族なのに変な感じなのだけど、「親」という絶対神に背いて二人だけの閉じられた世界に入っていく暗さが好きなんだと思う。そう考えると「JUNE」のものって気がします。先日読んだ木原さんの『こどもの瞳』は異例の明るさだったけど、あれは「幼児退行」というオンリーワン設定があるので別格。そして、たぶん弟が受けでもきっと構わないんだ。重要なのは、その関係を求めたのが「弟側」だということなんだと思う。そして意思の疎通が叶わないぐらい隔たっているといいかもしれない。その隔たりを「血」で補っていると錯覚しているような話が読みたい。
なんだか病んでいますね。だって、理性的だったりまともだったりって、違和感があるもの。
そう考えると私好みの「近親物」ってとても少ないような気がしてきた。でも懲りずに探してみようと思います。

そう思った矢先にタイトルズバリ『兄弟日和』(つげ雨夜)を発見!即購入しました。が、私の萌えには遠かったのでした。難しい。

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