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「蒼い海に秘めた恋」「寄せては返す波のように」六青みつみ

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幼い頃から憧れていた、グレイに会いたい一心で彼の元にやってきたショア。男らしく精悍なグレイは、想像以上の優しさでショアを迎えてくれる。しかしある日、ショアは出身を偽ったことでグレイを騙したと誤解され、彼に冷たく突き放されてしまう…。だけど、どんなに嫌われても、好きな気持ちは変わらない―。けなげなショアに訪れた最初で最後の恋の行方は…。 (蒼い海)

“エリィは、おれの好きな人。でもエリィが好きなのは別の人。おれは身代わり”記憶障害を持つルースは、忘れないようにそれを手帳に記した。研究所所長のエリィにとって、一時間程度しか記憶が保てないルースは、都合の良い存在なのだ。だからエリィは、去った養い子に似た容姿のルースを気まぐれに所長室に呼びつけ、身代わりに抱く。一方的で身勝手だけど、あなたが好き―。切なくも愛おしい恋物語。 (続編・寄せては返す)


最近発売した続編のレビュに引き寄せられるように手を出した作品です。

ファンタジーということで、最後まで読めるかという問題で不安だったのですが、なんというか、すごく根源的な部分を揺さぶられて感動してしまった。本当に感動してしまったのですよ。
海の描写に長野まゆみの世界を重ね、「テレビジョン・シティ」や「新世界」の視覚的なイメージを思い浮かべて、ファンタジーにそぐうように選び抜かれたであろう言葉遣いや単語の隅々まで堪能しました。ファンタジー嫌いな私がまさかこんなに良いと思う作品にBLで出会うなんて。食わず嫌いはいけないですね。
六青さんは初読みでしたが、この方がファンタジー以外を書いているというのがまったく想像出来ないほどです!普段なら私が苦手とするファンタジックで独特の台詞廻しや、お伽話のような登場人物の描写の連続(続編では薄れてしまったのが少々残念)。この言語感覚で現代を舞台にBLを?それは一体どんなことになるの・・・と早速著作一覧を調べたのですが、残念ながら見事に私の琴線に触れるタイトルがない(笑)
でも気になる。作家買いの可能性が出てくるぐらい、気になるぞ。

また藤たまき先生の挿絵が素晴らしくて!この表紙は二冊並べて額縁に入れて飾っておきたいぐらい好きです。作品の世界観がもうそのまま藤先生の漫画と重なる。正直、藤先生の漫画はエキセントリックで依存症度の高い登場人物が苦手で、好きな作家とはいえないのだけど・・・この挿絵は本当に素晴らしいです。

キラキラしている可愛いものを私が「好き」と言うこと自体が結構珍しいのですが、お伽噺は女の子の永遠の憧れですからね(?)。不幸な境遇で育った可憐なお姫様が王子様に救われる話を読んで育ったわけだから。私は「白馬の王子様」的なものに憧れたことの少ない人間ですが、それでも反応する気持ちがありましたね。うん、この話はたぶんBLじゃなくても一定の「キュン」を誘える話なのではないかしら。その世界観(男女比に偏りがあり男同志のカップルが当たり前)からしてもBLとしての定義は半ば崩れていますしね。2年前に話題になった「ミミズクと夜の王」にも通じるような、ファンタジーとしても、「キュン」としても普遍的な何かがあるのではと思いました。ってファンタジー嫌いな人が言ってはいけません、スミマセン。ちなみに矛盾していますが、「ミミズクと夜の王」を読みミミズクが男の子だったら・・・と思ったのはここだけの話です。

端的な説明が難しくて、内容について触れると話の全てを明かしたくなります。あらすじで世界観はなんとなく伝わるかと思いますが、主人公のショアは伝染病の抗体保持者で、幼い頃から研究所の中で軟禁状態で育ち、心が通じ合うのは養父であるエリィだけという中、痛々しい生体調査に耐えていたが、抗体から薬の生成に成功したエリィはショアを用無しだと捨てるのです。絶望したショアはテレビジョンの映像で繰り返し見た鉱山労働者のグレイに会いに行くことを決めるのです。
そう、この話は、とにかく「可愛い良い子ちゃんが可哀相な目にこれでもかとあいまくっても健気に頑張る」「好きな人に話したいけど話せない秘密があり、誤解を招いて避けられてしまう」更に「研究所での過酷な人体実験」「養父からの冷たい仕打ち」などがポイントとして挙げられます。うーん、伝わりますかね?この「キュン」が鉄板な感じ。冗談ではなく私は読みながら何度も「ショア~」と主人公の名前を呼んでいました。そのぐらい、ショアの置かれた境遇や彼の健気さというのに心を鷲掴みにされます。その昔「おしん」と日本国中が名前を呼んだイメージでしょうか?

ああ、好きなのに感想が美しくないなぁ(笑)

とにかくこれは本当に良かった!
続編は更に良かった!驚きです!「エリィ~」と叫びっぱなしでしたもの。
この普遍的な「キュン」を紡ぐ力は素晴らしいと思います。やっぱり他の作品も読んでみよう。





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・・・・ほほぅ!

こんばんは♪
六青さんは、まだ1冊しか読んだことがありませんが、
文章がとても上手くて、世界にすっと入っていける作品を書く方ですね。
それでも、「六青さんの受のほとんどが健気受で、徹底的に苛められる」と噂を聞いたので、いくつか本を買ってあるのにまだ読み進められない作家さんです。
でも、yoriサマのレビュを見て、少し読んでみたい気になりました。
藤たまきさんの絵はキラキラしていて、本当に綺麗で可愛いですね。私が読んだ「騎士と誓いの花」という本も、挿絵がとっても綺麗でした。

積み上げ本もファンタジーなのですが、この方の非ファンタジーというのはどういう感じになるのでしょうかね。私も、想像つきません。

真夏は健気な本よりもはっちゃける本の方が読みやすく感じるので、六青さんは暑くなりきらないうちか、真冬に読みたいです、笑。
yoriサマは年中、いろんなタイプの本が読める派ですか?

なんだか変なコトを訊いてしまいましたね…
それでは!

なるほど!

みぃさん、こんばんは!

「受けが健気で苛められる」が六青さんの特徴なのですね。それは納得かも。しかし、それだと現代が設定の話は私も読むのを躊躇われます。この2作品はファンタジーならではの設定を活かしていて、本当に良い「キュン」を与えてくれました!読むのならば是非とも今の季節をおススメします。海のイメージが鮮やかな夏にこそ相応しい物語だと思います!

私はエロと純愛をグルグルまわる周期はあるものの、季節限定というのはあまりないですね~。単純なので、夏本番には「夏の塩」を読み返そうと思っていたりと、作品の季節に合わせて読みたい気分が巡るということは多々あります。

あっ、事後報告ですが、みぃさんの所から拝借した「受け攻めバトン」を今真剣に取り組んでいます。とても楽しいです。

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