「満員御礼 上巻」真生るいす

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東京は下町、両国あたり。土俵舞台に青春をかける青年たちが住んでいる。いなせで粋な名人目指す、呼出し序二段の鈴木誉もそのひとり。そんな誉に恋したのは、でっかい会社のドラ息子、久保田梶之助。日々の苦楽もなんのその、角界ロマンスついに誕生!

昔、大相撲のマス席をとある男性におごって頂いたことがあります。
色っぽい話なら良かったのですが、生憎「色」は同席した友人にあり、私は馬に蹴られて死ぬんじゃないかというぐらい彼にとって邪魔者でした。いや、デートの誘いに「友達もいいですか?」とのたまった彼女が悪いのですよ(じゃあ断れ!)。当時は「高いんだろうな~」と思いながらも値段を調べたりはしなかったのですが、やっぱり高いですね!あれはA席だったと思うので4人(彼の後輩も来た)で4万4千円か。ろくなお礼もせずに大変失礼なことを・・・おまけに彼の恋は成就しなかったしな。
そうそう、その日の取組がなんと「朝青龍VS琴欧州」だったのです!
そんな素晴らしいものを人様のお陰で観戦しておきながら、その後私が大相撲ファンになったかというとそんなことないあたりが悲しいところですね。本当申し訳ない。

だから「呼出」という仕事も、この漫画を読んで初めて認識しました。
あの名前を読み上げる人々というのはれっきとしたお仕事なんですよね!BLには職業博覧会の一面もあるとはいえ、まさか「角界」を舞台にした話がくるとは・・・色々驚きです。

話はBLというよりも仕事や相撲部屋風景に重きを置かれていて、タニマチ(梶之助)と呼出(誉)の二人がこの先「恋愛」になるのかも匂わす程度です。でもそうなるとしてもキスぐらいで終わる気がします。真生るいす先生は初読みだったのですが、絵がとても良いですね!誉は「一重」なんですよ!涼しげな目元にストイックな色気があって、タニマチがちょっかい出したくなるのもわかります。うん、彼は良い。というか、真生さんの絵が本当に良い。日高ショーコ先生の絵を見た時に感じるドキドキに近いものがあります。
伝統芸能特有の年功序列制の話にはなんともいえない気持ちになりました。実際にああいう複雑な思いを持って呼出に従事している方もいるのだろうな。他人事ながら切ない。でもその切なさが諦めに繋がるわけでもないストイックな芸事の世界は素敵だ。男にしか開かれていない世界に触れると(梨園とか)時に「ふんっ」と思ってしまうのですが、だからこその色気や緊張した空気が技に磨きをかけていると思うと、伝統芸能は閉じていてこそなのだと納得します。
あとは眼鏡力士のテツさんね!一番の男前!「咲いて散る花 散るならば どうせ短いこの命 舞わせてみせましょ藤花吹雪」こんな台詞がカッコよく決まるのも力士ならではというか、角界が舞台のこの作品ならではだと思います。
タニマチの従姉が絡んできたりと慌ただしくもありますが、全体的に「はんなり」という言葉が似合う作品です。下巻が出るまで何年待てばよいのかな?あんまり考えずに楽しみにしたいと思います。


良いと思ったら他の作品も!ということで「坊ちゃまと主治医」を読んでみました。
そして・・・英国浪漫よりも同時収録されている「うさぎのダンス」に心を掴まれましたよ(笑)
オカルトチックな同級生の再開物ですが、なんとも不思議な読後感でした。結論として、「はんなり」でも「英国浪漫」でもない真生さんが読みたくてたまらない!流れている空気は同じですが、「不思議系」はすごくすごく私の好みのような気がします(高口里純先生のような感じかも)。


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こんにちはー★お邪魔したとたんにびっくりしてしまいました…!
私、これ一昨日買ってきたんです…三省堂から(笑
思わぬシンクロ……さすが私! ←

大洋図書さんはちょっと紙が厚くて、しかも白いから、こういう日本文化ちっくな作品に合いますよね♪
私は微妙に力士萌えが始ま……ってはいないと思います!
誉の制服?に萌えました…。やっぱり日本独特の和服ちっくな制服は良いです…。
着物とか、浴衣とか、甚平とか寿司屋とか空手とか袴とか…ほんとうに好きですっ

私は「上巻」の文字を見ずに買ってしまいました…。下巻は一体いつになるのやら…私も気長に待ちます☆

いぶさん

こんにちは!
この本は新刊時に購入をかなり迷ったんですよー。連載がCRAFTということで、ニアっぽい雰囲気なんだろうなと思ったので(その時はガッツリBL!を求めていたのです)。
時間差での感想だったのに、被るなんて偶然ですね!

表紙も素敵ですけど真生さんの絵に惚れました。一重の色気が素晴らしい!!
いぶさん、おじ様萌えに加えて力士萌えだなんて・・・ディープなことにはならなかったのですね(笑)私もテツさん個人には萌えましたけど、外国人力士さんとのアレコレは想像しなかったなー。

私は誉が受けだと思っているのですが(当たり前?)下巻でどうなるのか楽しみですね!
コメントありがとうございました!!

これい~です~!!

ようやく手に入れて読みました。
「ダブルミンツ」を読んだ後だっただけに、なんと救われたことか!
もろ、好みです!お話も絵も!
何より読んでいて幸せな気分になれる!これって貴重です!
脇役さんたちも素敵ですよね~。
こんな体格の人たちに萌えを感じる節操のなさにあきれておりますが……。

るいすさんってどういう作家さんなんですか?
アマゾンで調べると単行本は「坊ちゃまと主治医」くらいですが、
まさか新人作家さんっていうわけではないですよね?

しかし誉くんが受けですか~?う~ん考えてもなかった。
そっか……、梶之助攻め……。
なるほどありか……。
もう一度そのつもりで読んでみますわぁ~。
(なんと言っても最初義兄は受けだと思っていたわたしですから)

お馬さん、秋道パパの手紙に苦戦しております。
ようやく上巻が終わりそうです。

ですよね!

cochiさん絶対好きだろうなと思っていました!!

私もるいす先生初読みだったのでよく知らないんですよ~。
寡作らしいというのは噂で聞いたのですが。「坊ちゃま」の絵柄と比べると、「満員御礼」の方がかなり漫画っぽくなっている印象です。「坊ちゃま」は線が独特でちょっと懐かしい雰囲気です。そして、私的にはまったくもってBLではありません(笑)

あれ、誉くん受けじゃないですか?
キス迫られた時のウブな感じがたまらなく可愛かったので、つい受け認定してしまいました。あー、でも梶之助くんが襲い受けというのも有りな気がします。最近私も自分の見る目に自信がないのですよ~。義兄殿が攻めというのも微妙に無理があるのかしらと、二次の世界で悶々としています(笑)

お馬さん、頑張ってください!パパの手紙辛いですよね!あの旧字体は読者を拒んでいるとしか思えない~。そこを越えれば少し楽になるはず!

長くなってしまうのですが、新潮社から「馬」の宣伝FAXが届いたんですよ。それがひどいの!「合田がミレニアムを挟んで遭遇する二つの事件―これが 晴子情歌 と 新リア王 のことです。だから前2作も読みましょう!」的な謳い文句があったのですが、それは違うじゃないですか。二つの事件は秋道くんの殺人事件と、僧侶くんの死亡事件じゃないですか!なんか、前2作も合田の名前で売りたいのだな~という魂胆が見え見えで、FAX片手に一人で怒ってました(笑)
まあ、先生の著作が売れるのは喜ばしいことですけど、間違った餌で釣るのはちょっとよくないと思ったのですよ~

長々とすみませんでした!


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Author:yori
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