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「生日快楽」小野塚カホリ

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「虜囚」以来、約9年ぶりとなる、小野塚カホリの完全オリジナルBLコミックス!!借金のカタに精子を採取されてしまった無気力青年・達也。彼はある日、電車の中で痴漢めいた背徳行為を目撃し、その痴漢を強請ろうとするが、逆に軟禁されてしまう。その男・森中は、男を抱いて情報を引き出す、危険な情報屋だった! 地上8階、携帯電話も通じない部屋に閉じ込められた達也。森中は口もきいてくれないばかりか、連れ込んだ男を達也に見せつけるように抱く。はめ殺しの窓の部屋で、獣のような息遣いと喘ぎが、達也を追いつめていく。そして、森中が見せた一瞬の優しさにほだされ、ついに脚を開いてしまう…。しかし、ある日森中の部屋に達也の借金とりが現れ、もともと森中が達也を知っていたことが発覚。森中は達也を「実験材料だ」と言う…!?

9年ぶりの小野塚カホリの新刊。
今年の冬に実家に帰った際にまとめて読んで簡単な感想を書いたこともあり(小野塚カホリ先生のこと)、その作品群への気持ちが多少は戻っているところへの発売なので嬉しかった。何も知らずに読み始めたのでそのあまりの「変わらなさ」に驚いたのだけど後書を見て納得。昔(99年、00年)の作品がようやく収録されたとのこと。小野塚漫画の時間が止まっているのに対して私の時間はちゃんと動いていたのだなーと違った感慨を覚えました。10年経っても20年経っても小野塚さんの漫画は色あせないと思うんですよ。「普遍的」とは違うんだけど、その独特な「雰囲気」にはいつの時代もきっと夢中になる人が存在すると思うんだよね。その夢中が一生続くようなものではないにしても、思春期や青春期のドロドロまっただ中の人間にはストレートに響く力を持っていると思います。青かったり自傷的だったり退廃的だったりするんだけど、そういったものが身近にあることで逆に危うさから身を守るような自衛手段というか、カタルシスがあると思います。
表題作は上記あらすじ通り。ちりばめられた謎が収束するわけでもなく安穏とも不穏ともつかない日常を送るであろう2人。結局彼らの関係は何だったのだろう。いや予想は出来るけどわからないままだしさ。試験管ベイビーだった男が自分の出生に復讐するかのように「愛」を利用して男達を破滅させていく姿は滑稽だけどどこか愛おしくもあった。しかし小野塚さんの漫画では性愛自体が重要で、それが男同士であることの意味なんて吹っ飛んでしまう部分がある。そうそう、以前も書いたけど小野塚漫画はBLじゃなくて「男同士の性愛漫画」だと思うんだ。なんとなく。
余談だけど個人的好みとして、自殺した痴漢プレイ男のことが妙に気になる。真面目で堅物な男が堕とされていく様が読みたいなんて思ってしまった。

ほのぼのカップルのナカコとシュウジに久しぶりに会える!と楽しみにしていた「ピーナッツ ポップガン」ですが、あれ、読んだことあるよ!?この短編ってコミックに収録されていなかったっけ。雑誌で読んだのかな?特別好きな話だから構わないけど期待していただけに残念。でも相変わらず優しい話だった。この漫画のある言葉がすごく印象的で、読んだ当時はずっと頭の中でリフレインしていたという恥ずかしいことを思い出した。「僕の精神まで狂(おか)してね」という言葉。そうだよ、小野塚さんのモノローグにはこういう破壊力もあるんだよな。ああ、この二人の出会いの話を読み返したい!身体を繋げるのが怖い年下君と、彼を優しく包む年上男のほのぼのした暖かい話です。忘れてはいけないのは、小野塚漫画にはこういった優しい話もあるということ。これは本当好きだ。読んだ当時はナカコと同年代だったので、今はシュウジと同年代だ!ということに気が付いてこれまた感慨深いものが。シュウジは今の私の目から見てもとてもいい男だ。そういえば脇に出てくるナカコの友人の話も好きだった。コーヒー豆の名前がタイトルに付いていた話。「キャラなんとか」だったな。段々好きな話が多かったことを思い出してきたぞ(笑)
最後の「ポーラー」も良かった!居酒屋バイトと彼に恋をしているサラリーマンの話。ラストの余韻がたまらなく好きだ。二度と会うことはない二人でも、空に輝く星のように記憶が存在するというのは救いだと思うから。サラリーマンの人が幸せになるといいなと思う。

もし小野塚漫画を未読の方がこれから挑戦されるのなら、是非とも1作目の「僕は天使ぢゃないよ。」から順番に読み進めてみて欲しい。昔の作品の方が面白いと言っているわけではないのだけど、その魅力が伝わりやすいのは断然初期作品の方だと思うから。




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痛い上に唐突だったなと反省しました。
Sさんコメントありがとう。
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