「初心者マークの恋だから」いつき朔夜

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年上のいい男に口説かれて、ホテルに入った新米教師の謙吉。なのに土壇場で怖じ気づき、彼がバスルームにいる間に逃げてしまった。後で悔やんでも、後悔先に立たず。ところが数ヵ月後、他校の会議室でその男・達川と再会した。そして、高文連弁論部門の専門委員として、共に活動することになったのだ。男としても教師としても憧れと尊敬の念を抱かせる達川に、謙吉は惹かれていき…。

いつにも増して感想未満でグダグダです。

「弁論」そのものにもとっても興味がわいたこの作品。扱っているテーマが教育的な為か、とても「真っ当な」恋の話でした。いや、真っ当な恋の話というのは実はとても多いと思うのよ。みんながヤクザやトラウマを好んで読んだりするわけはないってね。でもこの話は二人がマイノリティ側だということを除けば、巷に溢れるどんな恋愛小説よりも「清く正しい」部類に入ると思う。出会ってその日にホテルに行くのが清く正しいかって・・・そりゃあBL読み慣れた身からすれば大したモンじゃありません(笑)。出会って恋をしてでもなかなか一線が越えられなくて。ムリヤリも当て馬も一切出てこない、とてもシンプルな恋の話。そんな話を「弁論」という文科系部活動に絡めて一気に面白く読ませるのだから、いつきさんが上手いというのは読了2作目の私にも十分良くわかる。シンプルな恋の話というと杉原さんが思い浮かぶのですが、杉原さんが「静」なイメージなのに対していつきさんは「動」のイメージかもしれないな。周辺事情はちょっとバタバタしているけど、肝心の本人達は焦らずゆっくりという。
ただ残念なのは、受けも攻めも私的な萌えとはちょっと遠かった。頑張り屋の可愛い受けと余裕たっぷりの大人な攻め。う~ん、素敵なんだけど・・・この二人の恋愛事情はあまり気にならないんだよな。ちゃんと出来て良かったねと思うぐらいだ。そしてイサクさんの攻めは挿絵をどんだけ見ても「どうしようもないけれど」の攻めが浮かんでくる。黒髪の角刈りを画面に探してあれっ?と本気で何度かなりましたよ。もう少し、攻めの「オヤジ」っぽさが前に出ていれば私好みだったのかもしれないけど、それだと途端に嘘っぽくなってしまいそうだな。二人よりもむしろ弁論部の高校生君の将来の方が気になってしまう(笑)「弁論部」なんてまったくもって存在しない中高生活を送ったので、こういった活動がある程度認められた環境にある学校というのにも興味がある。まあ、たぶん弁論する高校生というのは、全体から見てもかなり特殊な存在には違いないと思うのですが、そしていざ弁論する同級生を見たら(大人しい子がパラリラパラリラ~とか)学生の私は遠巻きにしてしまう予感もするのですが、ちょっといいなと思うのよね。NHKでやっていた「シャベリ場」とか好きだったもの。そして生徒と指導の先生が一心に作り上げるという熱さが素敵だと思った。体育会系だけが頑張ってる部活じゃないのよ、文系だって地味にめいっぱい青春しているのよね。
萌えではないのだけど、良い話を読んだなと思いました。

で、以下がグダグダ。
これは作品とはまったく関係がないことだけど、個人的に「学校の先生」というのがどうもダメかもしれない。雑食読みを自覚する私ですが、「先生×生徒」だけは生理的に受け付けないし、年下攻めだから大丈夫と思っていた「生徒×先生」も、実は好きな作品がない。「未完成」も「眠る兎」もあまり好きじゃなかった。先生と外部の人間なら大丈夫な気がするのだけど、先生と先生も、もしかすると苦手なのか?一体なぜ?先生には聖職者であって欲しいなどと未だに思っているのかしら。いや、でも思っているんだよな。中学生の頃に担任の男性教師(20代後半)が「うちの学校の女子はレベル高いと思うぞ」と何気なくした発言がすっごくショックだったんだよね。当時自分でも何でそんなにショックだったのかわからないぐらいで、でも友達に話しても「ふーん」って感じで、あの先生の年齢を私はもう越えてしまったのか・・・。何がショックって先生が生徒の美醜を当然のように意識しているという、当然の事実がショックだったんだろうな。どんだけ勝手な夢を見ていたのか。思春期ってめんどくさいな。その先生の発言以降、私はどうも「先生」という人と上手く関われなくなったように思う。たったそんだけの出来事なのに変だとは思うけど、結局そのまま生きてきてしまった。達川や謙吉と出会えなかったのは、だから仕方がないことなのだ。それにしても先生って大変だ。私みたいな人間がモンペになるのかしら?やだやだ気をつけよう。




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そーなんです、私も

こんにちは~♪

同じです…私も学校の先生関係ダメな人で、「先生には聖職者であって欲しいなどと未だに思っているのかしら」→「いや、でも思っているんだよな。」です。昨年話題になった一穂ミチさんの『雪よ林檎の香のごとく』も、「これが先生×生徒じゃなく、生徒同士だったら…」と何度も思いました。せめて生徒×先生だったら…と思ったんですけど、それでもまだどっか引っかかってるあたり、やっぱ向いてないのでしょうね。先生×生徒でウケてしまったという例外はコメディで1本だけあるのですが、それはそれでまた別の意味でかなりヤバイ作品だったし…。

「今年は学園モノで面白いのを見つけて読んでやる!」と意気込んでいたのに、空振り三振寸前です…トホホ。

こんばんは!

>秋林さん

一穂ミチさんの「雪よ林檎の香のごとく」!あれだけ話題になったので何度も何度も読んでみようと思ったのですが、「先生×生徒」に怖じ気づき結局手を出せず仕舞いです。しかも、その後も一穂さんには手を出していないという食わず嫌いぶりまで発揮してしまいました(笑)
先生に対する理想というのは結構根深いと思います。先生は恋やら愛やらにうつつを抜かさないのですよ(無茶苦茶な)!そういえばBLに限らず少女漫画もダメですね。生徒に手を出す先生なんてもっての他だし、そんな幼稚な男に恋をしている主人公もあり得ません!でも世間では人気なのですよね・・・。

せめて生徒が攻めならと読んだ作品も記事の通りですし、私も空振り三振負け越し決定な勢いです。
「学園モノ」で面白い作品、是非とも出会ってみたいものです。
少数派意見かと思っていたところを共感して頂けて嬉しかったです!コメントありがとうございました!

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