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「まほろ駅前番外地」三浦しをん

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ゆっくり読んでいたら買ってからかなり時間が経ってしまいました。
「まほろ」の続編「まほろ駅前番外地」―多田と行天に再会する喜びを噛みしめました。前作でお馴染みの人々が出張って登場しますが、中心は便利屋の二人なので「番外編」というよりも「続編」です。
脳内のキャラはもう完全にユギさんだ(笑)12月発売のコミックが今から楽しみです♪

多田と行天の関係は「得体の知れない居候」から「使えない仕事の助手」に順調に進展しているようでニマニマしました。ただ、私が「番外地」を読んで感じた萌えは「まほろ」の時にも書いた事とほとんど同じなのですね。人生にドン詰まっている男二人が、それでも日々の仕事を淡々とこなしながらしぶとく生きている。その様になんともたまらんストイックな色気を感じます。やり甲斐のある仕事にキラキラしている人よりも鬱屈を抱えている人の方が断然面白いと思ってしまう。二人の関係に対してはやおい的に捉えて萌えているような、ぎりぎりその一歩手前で踏みとどまっているような、「もどかしい」を楽しんでいる感じです。「月魚」の書き方はアウトだったし、短編集に入っている直球な話もあまり好きではなかったのだけど、「まほろ」は好きなんだよな。多田の抱える空虚さも行天の抱える闇も、何ら前進はしないように見えるのだけど、他人と共にあるだけでも、それはある意味救いなのかもしれないと思いました。一人よりは二人という感覚はわかる気がします。
これで終わり!?というラストなので更なる続編を期待。

以下は三浦しをんについて思う所を少し語ってみました。
全作全肯定派のファンの方はご注意くださいませ。

「人情物」を名乗っておきながら、周囲の人物達に演じさせるだけで肝心の主人公二人の心が寂しいままという部分に、しをんさんの小説を読む時にいつも感じる違和感の正体を見たような気がします。たぶん、しをんさんは「人情物」が好きで創作物として愛しているのだと思う。でも、内心では(自分が創作する立場では)あまり信用していないのではないかな。上手く云えないのだけど、エンタメ作品について「こう書いておけば大丈夫―」と著者自身が過信をしているのでは?という不安定さを感じてしまうのよね。芥川のキャラでエンタメを描こうとしている、もしくは直木の設定で日常を描こうとしているような―ちぐはぐした感じが拭えないというか。もちろん半端モンの本読みである私が勝手に思っている事だし、エンタメと純文の住み分けなんて、最早あってないようなものだから考えるだけ無駄というのもわかるんだけど。もっと簡単に云ってしまえば、「まほろ」には明確なカタルシスがないのよね。もし、これで本当にシリーズが終わるなら、最終話で行天に何らかの希望を見せて欲しかった(行天が多田と共にあること自体が希望なのかもしれないけどね)し、示すべきだったのではないかな~なんて思ってしまうのよ。それをしなかったしをんさんは、上記のように「人情物」にどっか不信感があるのでは?となんとなーく感じてしまった。
この私の邪推は否定のしようもなく「腐女子」という共通のメンタルゆえなので、今までは気にしないどころか公言している姿を「心強い」という風に見ていたけど、あまり著者の傾向を知ってしまうのも考えものかもしれないと思いました。余談ですが、長野まゆみは対談で「JUNEをギャグだと思っていた」と云うぐらい、所謂「腐」とは無縁だったと仰っています。それを読んだ時に「えー?うっそだぁ」と思うと同時に安心している自分が居たのも事実。あと、私はあさのあつこが好きではありませんが、彼女も公言はしない(少なくとも私の耳には入ってこない)ので、その点ではまだセーフです(偉そうに本当スミマセン)。
描かれる人物がBL的であることは構わないけど、エンタメに徹し切れない部分がある小説を書く人だよなーと、以前から見ている自分がいたのでちと吐き出してみました。BLからも一般書からも半端なブログの戯言とはいえ失礼しました。しかし私、「光」の時もかなり辛いことを書いてしまったよな。いや、好きなんですよ!エッセイを単行本で買う作家なんてしをんさんだけだもん。「まほろ」も本当に好きなんだよ!あまり伝わらないかもしれないけど。



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「まほろ駅前番外地」三浦しをん

第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』での愉快な奴らが帰ってきた。多田・行天の物語とともに、星、曽根田のばあちゃん、由良、岡老人の細君が主人公となるスピンアウトストーリーを収録。 前作に...

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発見!

yoriさんのブログを苦労せずに読む方法を発見しました!
文字の表示を「拡大」で大きくすればいいんです!
たったそれだけで、スラスラっと読めます!
ぜひみなさんお試しください(笑)

「まほろ駅前番外地」読みたいと思っていたんですよね~。
図書館で予約するの忘れてました。これからします。
ユギさんがコミックで出すんですか!?
おお、それは楽しみ!
でも……、ユギさん漫画の楽しみといえば、やはり裸体の絡み合い。絶対ないですよね~。キスさえないですよね~。手を握る……ないですよね~。
ああ、不完全燃焼しそうだ。
どうせ描くなら、キャラ暴走させてくれないかな~。

なんと!

こんばんは、cochiさん!即レス失礼しまーす(笑)
ううっ、そんな苦労を強いていたなんて・・・ちょっとショックです(Web小説は平気で読むのにぃ)。でも大丈夫、此処は心配しなくても読んでいる人あまりいないから(>_<)
私もこれ以上小さいフォントだと自分が読んでいて辛いので、この大きさが限界かなと。文字の詰まり具合と長文は・・・ストレスを発散しているのだナと大目に見てやって下さい・・・。

「まほろ」は文庫にもなっていますよ。cochiさんはどうかなー。「いっそホモにしろ!」と叫ぶ姿が思い浮かぶような気もしますが(笑)、そこそこ楽しめると思います。ユギさんのキャラは用意されたようにカチッとハマって素晴らしいですよ。エロはないですけど、二人のダメ男の色気は十分伝わると思います!原作を読んでいないと確かに「不完全燃焼」かもしれないので、是非とも先に原作を読んでみてくださいね~

そういえば、こんなところで質問もアレですが、「春抱き」の最終巻は読みましたか?既刊が手に入らない状態での最終巻刊行にはかなり驚きました。いつか機会があればと思っているのですが、まだまだ余波は続きそうですよね~。

昨日(いや今日か?)の続き

「多田便利軒」の方はすでに読んでおります。直木賞としてはどうかな?という感じでしたが、多田と行天コンビは面白く読めました。「番外地」図書館で予約したら363人待ち……(汗)。来年中には読めるでしょう(笑)

そうそう「春抱き」突然の最終巻の発売、びっくりしました。
ご本人、もう曰く付きの作品を描き続ける気力が無くなってしまったんでしょうね。サザエさん並みに延々と続くのかと思ってましたが……。最終巻まだ読んでいません。わたしは5巻ほどオークションで落して手にいれたんですけど、全巻揃えるほど、ハマってはいないんですよね。1話読み切りみたいな感じの作品ですので、途中抜けていても話しは通じるとは思うから、買ってみようかな~。

今日も即レス

cochiさん、こんばんは~
「番外地」はね、図書館でいいと思いますよ(こらっ)
しかしすっごい待ち人数ですね。いっそ娘さんの学校の図書室の方が早かったりして。多田と行天のあれこれを腐じゃない一般の方も楽しく読むのか~と思うとちょっと不思議な気持ちです(笑)

私も実は「春抱き」気になるものの、ハマらない予感がプンプンするのですよ。どうですか、私好きそうですか?こう、明治さんや草間さんとは系統が真逆な勢いで違いますよね・・・。短編なんですか!?それは知りませんでした。だったら飛び飛びだけど古本屋にありました。読んでみようっと。
そうそう、今月末に「是」の志水さんの名作「LOVE MODE」が復刊されますよー。手を出してみる予定なので、良かったらおススメしますね!

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