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「幾千の夜 第一夜」木下けい子

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厳しい父親のもと育った宙には、とても大切な人がいた。隣に住む年上の幼なじみ、哲弥だ。嬉しいことがあった日も、悲しいことがあった日も、どんなときもそばにいてくれた。でも、宙が成長するにつれ、ふたりの時間は変わり始める。宙が哲弥を意識し始めたとき、哲弥もまた宙に抱いている欲望に気づいてしまう・・・。宙は俺が守る、そう誓ったはずなのに―甘く切ない恋の物語!

昨日衝動的にあげた「いとしいとし」の早売りを見込んで、ちょっくら電車に乗ってお出かけの予定だったのですが、雨と寒さに負けました・・・。ああ、毎度のことながら休日の過ごし方がダメ過ぎる。
家に引きこもって手近にある漫画雑誌をパラ読みしていたら、座右の銘にしたくなるような言葉が。
悲観主義は気分だが、楽観主義は意志である」by『幸福論』
そうなんですよね!明るい人だって頑張って明るくしているのなら、ただでさえ違う私が明るくなんて・・・違う。強い意志を持って気持ちを上げろということですよね、はい。
すみません、くだらない話で。
気を取り直して感想いきまーす。

当たるようで当たらない。当たらないようで当たる。

私にとって木下さんはそんな作家です。買うたびに読んだ直後は「これで最後にしよう・・・」と思うのに、何故か本棚の左下にずーっと居座ってる人。話はシンプルで真新しい起承転結があるわけでもないし、絵柄が特別好みというわけでもない。でも、気分的にハマる時はとてもハマる。
不思議なのはほのぼの系とシリアス系なら断然後者の方が好き(今作がそう)なのに、一番好きな作品は「由利先生」というね。いつどの作品が当たるかこんなに読めない作家さんも珍しいです。
全体的に受けも攻めも体温が低そうな男達だと思うんです。リーマンのドタバタ(「係長」)でさえ、木下さんの絵にかかると、変態チックなことをしても大人しく(健全に?)感じられてしまう。でも、だからこそ静かで抑えた画面から伝わる一瞬の熱のようなモノがクセになるのかも。

明るく優しい話を描く人だという印象だったので、「幾千の夜」のテンションは新鮮でした。そういえば1作だけ感想書いた「君によりにし」も漂う空気が似ているな。
主人公の宙は少し不幸な子供だ。
決して強調されたように残酷な大人が出てくるわけではない。
父親の厳しい教育方針だって、「躾」の範囲だと云われれば仕方がない。バイト先の先輩だって、彼を押し倒すもののムリヤリ事に及びはしない。彼には友達がいて、自由に(辛うじてだけど)未来を選択出来る力だってある。それでも、甘やかされずに育ち、親の離婚を「また」と思ってしまう子供は、やっぱり間違いようもなく不幸なのだ。「不幸」が過ぎる言葉なら、不運でも不憫でもいい。
この宙の「少し不幸」というサジ加減がとても好きだと感じた。
恋愛部分については、一度終わらせた関係からまだ何も始まってはいないので、今のところなんとも云えない。二人の年齢差がたったの2つであることを考えると、宙はもう少し哲弥と対等にならないといけないし、哲弥も宙を「守る」という呪縛のような気持ちから抜け出さないといけないと思う。
互いの感情を手探りする空気が甘くない木下作品。この感じは好き。続編が待ち遠しいが、最終的には甘い空気になるのだろうかと思うとちょっと惜しい気さえしてしまう(笑)

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