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「恋と罪悪」たうみまゆ

恋と罪悪 (MARBLE COMICS)恋と罪悪 (MARBLE COMICS)
(2009/10)
たうみ まゆ

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「隅田川心中」のたうみまゆさん。現在出ているのはこの2冊だけなのだ…寂しいよぉ。
前作の熊田と大川のようなキャラ萌えこそなかったが、こちらも良作揃いの素晴らしい短編集だった!!たうみさん、本当に短編がお上手だわ。そして何より重要なことにやっぱりすごく私好みだ。アンソロや雑誌掲載作まで追いかけたくなっているもの。

「恋と罪悪」
30年越しの中年愛。警察署長(飯田)とマフィアの幹部(柴田)という突拍子もない設定なのだが、読ませる読ませる。高校時代に身体の関係があった二人の立場は「委員長と不良」というわかりやすいものだが、柴田が飯田を見つけて壁を乗り越える際の道具が『こころ』であることの心憎いこと!←似非文学少女の血が騒いでおります(笑)
あなたは本当に真面目なんですか 恋は罪悪ですよ―
互いに気持ちがあることを薄々察しながら、身体の関係だけで一線を越えることが出来なかったことを飯田はずっと後悔していた。ひとことでもいい、気持ちを伝えていればと思うまま30年が経ち約束の日が訪れる。捕まることを恐れず再会の為だけに戻ってきた柴田と決して約束を忘れることのなかった飯田。昔と同じ気持ちがあるわけではないかもしれない。今の互いの立場だってある。でも、それでも人生を賭ける価値のある“約束”が二人を結びつけたのだ。そこまで大切に持っている約束ならば、その後の人生をすべて捧げても良いのではないかと思わされる。キスもしない、抱擁だけの再会だが、昔は応えることの出来なかった想いを伝えることを飯田は叶えた。彼らのその後はわからない。次の再会は本当に30年後かもしれないし、もう二度と会うことはないかもしれない。それでも互いに捕われて生きていくのだ。なんてロマンチック。

「あいのいろ」
時代物!浮世絵の絵師と彫師と摺師の三角関係と見せかけた、絵師と摺師の幼馴染愛!
色彩センスのない絵師の為だけに摺師を生業にした男。二人を結ぶのは「藍の色」という洒落た短編。たうみさんはネームの端々に文学臭を感じるけど、決め台詞への使い方がとても効果的で上手だと思う。ちょっとあざといぐらいの決め加減が似合っていて素敵。

「きつつき、のノック」
これも良かった!!分厚い壁を作り他人と関わることを避けるサラリーマン(桂)が、隣りの部屋の住人の“音”に絆されていく話。隣の住人はタレント(樋口)で「興味を持ってもらうことが仕事だから」と桂に近づく。徐々に生活に入り込んでくる樋口を疎ましく思いながらも拒絶はしない桂。だがある晩樋口が男を連れ込み、その“音”を聞いたことで桂は樋口を拒絶する。「気になる」という気持ちを自分の中から締め出す為に。桂が他人と関わるのを避けるのは、キズつきキズつけ合う関係に失望するのが怖いからなのだ。彼がなぜそのように至ったのかは描かれないが、頑なに拒絶をする態度こそが樋口にキズをつけていたと思い知った桂は、壁の向こうから樋口に問いかける。桂は酷い男だが、初めて自分から相手に“音”を投げかける。そうして壁が崩壊(文字通り!)する様は圧巻だ。そんな乗り越えられ方をしたら降参するより他ないだろう。

「絵に描いたような。」
先生に憧れる一介の生徒の絵に描いたような恋愛の話。
工夫のない愛の伝え方に、捻りのない愛の言葉。
それでも一生懸命恋している当人にとっては全部意味があることなんだよね。

「2/3の世界」
3は3人、2は2人。2/3は一人欠けた世界のその後の話。
事故で死んだ男は恋をしていた。想い人も同居人も彼の気持ちに気付いていた。本を読む習慣がなかったその男は、喫茶店の客として来る図書館司書の中年男に恋をしていた。いつも本を読んでいる彼の手元を盗み見て、必死でタイトルを覚えて同じ本を図書館に借りに来る。司書は男にたった一言の声をかけようとはしない。「難しいぞ」と内心で意地悪く思いながらも表情はどこか楽しそうである。同居人は密かに男が好きだった。身体を重ねていても気持ちを伝えることはなかった彼が、司書に死んだ男の気持ちを伝えに来る。
「こころを読んでるみたいで面白い。」好きな人の読んでいた本を追いつかない頭で必死で読んでいた男。この気持ちはとてもよくわかる、痛いぐらいわかる。私に限らず本と一緒に生きてきた人なら共感するのではないかな。世界や他者と繋がる手段に“本”を選んだことのある人なら絶対にわかると思う。たうみさんはそんな気持ちを知っている方なのだろう。
亡くなった人間はもういない。残された2/3の人生は続いていく。今度こそは云えなかった言葉を、伝えることの出来なかった想いを誰かに渡そうと誓って生きていく。登場人物の死を描いて、でも過剰に湿っぽくはならない構成といい本当に上手!!収録作品中一番好き。


ベタ褒めしすぎでしょうか(笑)
でもでも久々のヒット漫画家さんなので興奮お許しくださいませ。
しかしなんて“甘くない”漫画を描く方なのだろう。それともこれが著者なりの甘さだというのなら、どこまでもついていきますとも!しかし、欲も出てくるのが腐女子の腐たる所以。も、もう少し致してる場面(キス含む)があっても大好きだよ!
現在の連載は「麗人」と「Dear+」か。チェックしてみよう♪

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こんばんは~!!

たうみさん、良いですよね~!!
隅田川心中、とっくに読んでますよ~。
yoriさんがまだだったとは驚き!!
でもこれは読んでないです!!
さっそく手に入れます!!
たうみさんは、話しも好きですが、絵も好きです。
熊田、やっぱりウケですか!?
アホで天然でヘタレの大川がセメてるシーンにひえ~~!!
なんてこと~~!!熊田が大川に~~!!
熊田が大川に泣かされる~~??
それって……それって……萌え~~!!

話し変わりますが、例のコンサート、第3希望まで教えてくださいませ。

>cochiさん

おはようございます!

うわ~、こんな近くに好きな人がいた!!嬉しい♪
たうみさん、今まで読んでなかったことを本当後悔しましたよ。
絡みも少ないニアBLなのに、全然退屈じゃないし凄く上手で面白いですよね。
絵も好きです~。特に女の子が可愛い!(腐女子にあるまじき発言?)
熊田、熊田、熊田のような受けが出てくるBLがもっと読みたい~。というか、熊田と大川の話がもっともっと読みたいです。あれ、もしかして大川が受けだと思っていましたか?私も途中まで「むむむ?」と思っていたのですが、感想にも書いたけど、大川は微妙に可愛くない気がしたので熊田に軍配が上がりました。酷い理由だ(笑)
押し倒される熊田にキュンキュンですよ!

「恋と罪悪」も良かったのでぜひ!

例の件、メールしましたのでご確認ください!
ではでは~
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Author:yori
気がつけばいつもそばにBL

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