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「恋愛軌道」日野ガラス

恋愛軌道 (ドラコミックス 275)恋愛軌道 (ドラコミックス 275)
(2011/04/25)
日野 ガラス

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楽しみにしていた日野さんの新刊。

「恋愛軌道」
同じ大学に通う富浦と白佐木は偶然お互いがゲイであることを知ってしまう。親近感から急速に惹かれあう二人だが、穏やかな関係を壊したくはないと「友人」であることを選ぶ―。
互いが抱いている感情の緩やかな変化、向かう行程を「軌道」と表現した表題作。傍目から見たらどころか自分たちも両思いだという確信を持ちながらも、一歩を敢えて踏み出さないぐるぐるした様子が描かれる。恋人同士が出来あがる手前の状態というのは恋愛事の中でも最も楽しい瞬間なのではないだろうか。しかし彼らはそんな状況を友人関係を選択したが故に2年間も続けてしまうのだ。白佐木が恋愛によって得られる諸々よりも友人関係を優先したのは、おそらく彼が「終わる」関係ばかりに心を砕いてきたからなのだろう。もしくは始まる前から身体を求められるような関係に辟易していたからだ。臆病な白佐木に比べれば色々と長けた風ではある富浦だが、「軌道」が反れるのを恐れて白佐木の提案をのむ。転機は大学卒業が見えた頃にようやく訪れる。友人関係は確かに穏やかだが強固な約束は生じない。物理的な距離がなくなった時に関係を維持させるのはもちろん可能だが、その密度は今までとは比べようもなく低くなってしまうものだ。違和感を覚えながらも甘んじていた友人関係のデメリットに気が付いた時、二人同時に互いへと本気で向き合う覚悟が出来るのだ。それを作中で「再び軌道の上を星が滑る」と表現している。なんともロマンチックで読んでいて照れるような恥ずかしさもあるのだが、私は日野さんのこういった言葉の使い方がすごく好きなのだ。
後書で「エロを描こうと思った」とあるように後編ではほぼ行為に頁が費やされる。扇情的でありながらもすごく丁寧な描写に、この場面が友人から恋人へと歩を進めた二人へのギフトとして必要不可欠だということがよくわかるのだ。「変わったこと」のメリットをこれでもかと描くのにやっぱり一番説得力があるし、前半の迷いを見事に昇華させている。恋と友情の間で悩むというのはよくある話ではあるのだが、やはりお上手だなぁと思うのです。好きです。

「コトノハ」
ゲイとノンケのぐるぐるしたお話。
「彼方の恋」(『青年は愛を乞う』収録)のカナタが脇で出てきてニヤリとしたり。
葛藤部分はそんなに強くはなく、ストーリー的には若干消化不良の部分があった。攻めの気持ちがどこにあったのか、過ちの晩に彼が発した一言はいつからの本心なのか(本心ではないのか)、そして前編ラストのモノローグは一体どちらのものなのか等々。まぁ、「可愛い」と思ってしまった本能に正直に従った男の勝ちということかな。「責任取るよ」という言葉の少女漫画的なこと!でもそういうのに案外絆されたりするものなのですよね…。

「レッドライン」
兄弟モノ。弟が兄の恋人にくらわす精一杯の牽制が可愛い。徒労だと、意味がないと、負け戦だと、すべてわかっている弟が可愛い。血の持つ効力の弱みと強みをわかった風な思考回路の反抗期で思春期の弟が可愛い。対する徹底して鈍そうな兄とその恋人もよいね。彼らは弟の執着も愛憎もモノともせずに幸せな関係を築くといいよ。
弟が兄に向ける愛情が家族愛の域を出ていなくてもよいし、出ていてもよい。性的な欲望を持っていてもいなくても、一線を越えても越えなくてもよいのだ。どんな事が起きても兄は弟に対して責任を感じるだろうし、弟は兄に甘えてしまって、結局のところ兄に勝つことは出来ない。そんな兄弟モノが理想だな。


キラキラしたセンシティブな言葉に女の子のように綺麗な男の子達のぐるぐる。
残念ながら前作を超えるような好きではないのだけど、面白かったです♪




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