「ファンタジウム」(杉本亜未)

今日は寒かったですね。久々の休みということで色々出掛けてきました。
その1 寒風吹きすさぶ中不動産屋へ家賃を払いに(近いので毎月届けているのです)行くも休み。
その2 銀行へ旦那から徴収したボーナスを振り込みに行くも長蛇の列に負けて退散。
その3 トジツキハジメ先生の『徒然』特典ペーパー付を買いに行くも発売日は明日・・・。

師走の街の慌ただしさに負けそうになりながらもとりあえず本屋で漫画を数冊と、ちょっと高めの鞄を自分へのプレゼントに買いました。予定どおりにBLコミックも買ったのですが、ずっと読みたいと思っていたこの漫画が素晴らしかったので、こちらの感想です!

ファンタジウム(1) (モーニング KC)ファンタジウム(1) (モーニング KC)
(2007/06/22)
杉本 亜未

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ファンタジウム(2) (モーニング KC)ファンタジウム(2) (モーニング KC)
(2008/02/22)
杉本 亜未

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ファンタジウム(3) (モーニング KC)ファンタジウム(3) (モーニング KC)
(2008/09/22)
杉本 亜未

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紳士淑女の皆さん! 摩訶不思議な手品の世界をご覧に入れましょう!少年は何ものにも従わず、軽やかに己の道を歩む。マジシャンとして天性の才能を持ちながら、何ものにも縛られることなく自由に生きる少年・長見良。マジシャンだった祖父・龍五郎に憧れて育ったサラリーマン・北條。龍五郎が生前にとった唯一の弟子だった良には、ある秘密があった。そして、良の才能に魅入られた北條は、ともに歩んでゆく。

手品漫画ってありそうでないですよね。以前3巻が出た時に三浦しをんが帯にコメントを寄せているのを見て気になっていたのですが、なかなか売っていなくて未読でした。「この漫画がすごい!2009」の10位に選ばれたためか大きく展開していました。杉本亜未といえば『ANIMAL X』という生殖系BL(そんな言葉はないけど)が有名ですよね。いつか読もうと思っていたのに絶版のようです・・・。そう、元々耽美畑の作家で三浦しをんのおススメとあれば、私のセンサーに引っかからないわけがない(笑)
腐への期待も多少はあったのですが、それも吹き飛ぶ面白さでした。
面白いといっても「胸がすく」という意味の面白さではありません。天才少年を狂言回し的役割に据えたエンタメ漫画かなーと思っていた予想は完全に外れました。この漫画は手品という題材を通して人が生きていくこと、本当の意味で「生きていく(自分自身を肯定して生かされる)」ということを真正面から描いている漫画です。
絶対的な手品の才能を持つ主人公にはある障害があって、そのせいで彼は誰にも理解をしてもらえない苦しみを抱えていた。ひねくれていて妙に達観しているのに子供っぽい良の人物造詣が絶妙です。ふてぶてしくて強いのに、繊細で可愛い。すっごく可愛い。イジメや偏見を淡々と受け止めて、ただ手品だけを心の拠り所として自由に生きている。それはとてつもない孤独だと思うのですが、手品を見せている時だけは、良は一人ではないんですよね。平凡なサラリーマンの北條は良の才能に魅せられて、彼をプロマジシャンとして成功させるため、そして障害というハンデを克服させるため親代わりとマネージャーの両方を買って出るのです。でも北條には常に良の才能に依存しているのではないかという葛藤もあり、良の進むべき道を二人で模索している状態。手を伸ばせばすぐにでもプロの道が開けるだけの才能がある。でもビジネスとして消費される日本の芸能活動には抵抗があって・・・・。

北條との出会いによって良は少しずつ変化をするのですが、それでも一番変わりたいと願う障害のことについては前進しても、劇的な変化は訪れない。
二巻のラスト、リンチにあった良が「奇跡は起こらないことを知っている。それでも・・・」と目を閉じて3秒数えると手のひらの先には北條の姿が。一番好きなシーンです(腐的にも)。
信頼を寄せる人間に出会うこと。一生を費やすだけの何かを持っていること。「生きていて良かった」と自分を肯定すること。普段は気にとめないけど、とても幸せなことなんですよね。
良と北條は今後もともに歩くのか、良は活動の場をどこに広げるのか、先が楽しみな漫画です!



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