まとめて感想

1カ月広告が出てしまう危機だったので怖々上がってきました。
感想を書こうと思って記事に画像だけ張り付けたものの、いつまで経っても出来あがらないのでメモ程度ですがアップしてしまいます。それにしても、書いてないと書けなくなるよね…。

運がいいとか悪いとか (Dariaコミックス)運がいいとか悪いとか (Dariaコミックス)
(2011/06/22)
館野とお子

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まさに「運がいいとか悪いとか」の題に相応しい人間関係の面白さがあった。
誰といつどんなタイミングで関係するか。それが後々の幸福に繋がるのか、不幸に繋がるのか。一歩違えばすべてが根底から変わるし、だけどそうはならなかったのが「運」なわけで、なんとも絶妙な三角関係に、日頃三角関係は苦手だと自覚している私が夢中になって読んでいた。最後までどちらに転がるかわからない顛末も含めて大満足の1冊でした♪館野さんの漫画は一見するとテンションが低いように感じられるのでサラッと読んでしまうのだが、感情の揺れ動きは意外に湿っぽくて生々しいと思う。そんなところも魅力だなぁ。

アナトミア (IDコミックス gateauコミックス)アナトミア (IDコミックス gateauコミックス)
(2011/06/15)
藤 たまき

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素晴らしかった。
芸術という狂気と紙一重の「愛」を幼い身体に刻みつけられた男がいる。幼い身体に与えられた愛情は虐待という側面も持っていて、彼の人生に暗く深い影を落とす。だけどその経験があったから男は芸術家としての才能を開花させ、結果的に彼を一途に愛する年下の男を得ることにもなるのだ。穏やかな読後感を持つ藤作品と言うのは私の中でも珍しく、著者の過去作品をおススメしてくれた友人も言うように、幸福な話だと思う。藤作品に感じる痛ましさを私はどうも「風木」に重ねてしまい、幼い少年が他者の愛を得る為に「性行為を選択してしまう」ことの哀しさにあると思っている。既読の作品が少ないので直感の域を出てはいないのだけど。ともかく、今作品はとても好みでした。

背徳のマリア 上 (ガッシュ文庫)背徳のマリア 上 (ガッシュ文庫)
(2011/05/28)
綺月 陣

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以前からセンセーショナルな内容にあらすじだけは知っていた作品。登場人物夫々が傍から見れば狂気の渦中にいるようで、しかし狂気とは一体何だろうということについても考えさせられる作品だった。神の所業を超えた技術と願望を狂気だというのなら、人間はとっくにその域に達しているようにも思えるわけで。それを生命倫理にだけ課するのも不自然なのかもしれない。そう、切実なる心の願望と、曖昧模糊とした倫理感を天秤にかけたとき、そこで選択してしまう結果の是非を一体誰が裁けるというのだろうか。私には登場人物の誰にも共感や同情を感じることはなかったし、全員の「希望」であるところの生命のその後を想像すると薄ら寒いような気持ちにすらなってしまう。でもその感情こそが「普通」であることに胡坐を掻いている私への著者からの問いかけのようにも思えるのだ。手放しで好きとは言えないが、とても面白かった。

【後日改めて】

昭和元禄落語心中(1) (KC×ITAN)昭和元禄落語心中(1) (KC×ITAN)
(2011/07/07)
雲田 はるこ

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手元にないので後日きちんと感想書きたいなと。
胸に迫るものに言葉を失った。BLの雲田さんはどちらかというと苦手で、実は全作読んでいるけど手元には1冊も残っていないのだ…。その違いについても思わず考えたくなってしまった。これはオススメ!!

***

更新はサッパリですが相変わらず元気です!
そんな中でも拍手やコメントをありがとうございます。
同時に二つのことが出来ないダメ人間なので、中途半端な感想を上げることが心苦しくもあるのですが、やっぱり私は本の話をするのが大好きなんだなと実感しました。また近いうちに上がります!

「少年魔法士 最終章―THE NEOPLAZM」Wings8月号

Wings (ウィングス) 2011年 08月号 [雑誌]Wings (ウィングス) 2011年 08月号 [雑誌]
(2011/06/28)
不明

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サイン会の詳細が出ましたね。
詳しくはこちらにも→新書館HP

日程と条件的にちょっと難しいかもしれないな…。
やれる限りのことはやりますが、発売日当日先着XXX名というのは遠方のファンにとっては辛い(関東在住者が泣きごと言うな!って感じですが)サイン会には数回参加したことがありますが、この条件の時には大抵見送ってしまうのですよね。うーむ、頑張ろう。


以下、私的なひとこと感想メモ。
ネタバレ注意。

***

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「神とペン」柳沢ゆきお

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神とペン (F-BOOK comics)

興奮する読書体験だった。
これはなんだろう?読んだことがあるようなないような、知っているような知らないような。
なんてヘンテコで面白い漫画を描く作家さんなのだろう!一瞬でファンになってしまった!

神とペン
表題作からやられてしまった。神様と同居するエロ漫画家の話。私はこういった不条理話にとても弱いのだ。神様はただそこに居るだけで、この世に起きる幸も不幸もどうすることも出来ない。役立たずの神様は人と同じように心を痛めそれ以上に無力さを嘆く。だからこそ、たった一つだけ叶えることの出来た願いにグッとくるのだ。余談だが最初にタイトルを見たときに「表現規制風刺モノ?」と一瞬頭をよぎった。何を連想したのか、蓋を開けてみれば関係なかったわけだけど、でも、完全に無関係だとも言い切れないような気がするのだ(セーラー服を着た少年(人外)と大人の組み合わせですし…)ともあれ、良いタイトルだと思う。ただ一つ残念なのがオチの元ネタがわからないことだ。つげ義春でいいのかな?気になります。

まつりのあと
兄弟の再会モノ。7年前の一件から再会するまで兄がどうやって生きてきて、その間弟が何を「越えた」のか、詳しく描かれることはない。だけど切羽詰まった苦し気な兄の表情がすべてを物語っているし、中性的で美しい弟が見せる憐れみと媚と愛しさが混ざった絶妙な視線がすべての感情を伝えている。確かにその関係は「禁忌」なのだけど、背徳や後ろめたさを軽く飛び越えてお互いを選びとるしかないような力強さがあるのだ。柳沢さんの漫画はどこか小野塚カホリを彷彿とさせる。それはお二方の描く禁忌や不条理の形と、それと相対するときの人々の軽やかさにあるのかもしれない。血を流しても、消えない傷を作っても、たとえ不幸になっても、互いを選ぶ強さがあって、そして「死」の匂いが濃厚なのだ。兄が弟を心の底から欲したのが14年前、その時から二人の運命は決まっていたのだと思うとくらくらする。祭描写に人身御供といったアイテムの使い方といい大変好みだった!

せめて美しい言葉を。
恋人同士の話。ゲイの卑屈さとノンケの不器用さが招くすれ違い喧嘩からのエロに驚いた。某さんのブログで「メガシャ」という言葉を拝見して思わず笑ってしまったのだが、まさにその通りだ!なんてフェティッシュ!なんてエロス!眼鏡萌えがないという残念な腐女子ですがこれはさすがに滾りましたよ。素晴らしいです、ごちそうさまでした。

さすらう よるの ながくへ ららら
7年会っていなかった彼をなぜ彼は呼び出したのか、特別親しいわけではなかったのにどうして流星群の夜に誘ったのか。そこにある感情がたとえ恋愛ではなくても、非日常のイベントを共に過ごした思い出というのは、自分が考えるよりも深く底の方に漂っているのかもしれないね。会いたいと願った時に来てくれたことを後生大事にしていた彼と、必死に走った彼がまた笑いあえる日がくるといい。既視感がある話だけど揺さぶられます。

プリーズタッチヒアトゥオープン
ワケアリ親子と担任の先生の話。この漫画がどんな雑誌に掲載されていたら納得するだろうか。意味もなく考えているのだが答えは出ない。思春期の子供に振り回される大人と、大人の事情に振り回される子供の極めてフェアで温かいヒューマンドラマだった。色々なものをアッサリと飛び越えて見せた大人達のそばで、少年も彼らの愛情に応えられるような大人になっていくのだろう。語られていない部分が若干消化不良だったが(先生はいつ父親だと気がついたのか、認知の件、など)それ以上に魅力があった。BLだと思って読むから異質に感じるのか、そもそも絵柄が異質だからなのか、うーん、やっぱり面白い人だと思った一作でした。

四次元ラヴァーズ
ゲイと二次元にしか興味がない韓国人留学生の話。こちらも「プリーズ」同様にBLというよりは、いくつもの差別を描いたヒューマンドラマかな。「お前なんて人間はこの世にたった一人しかいないんだから!」という雪君の言によると、だから「正しい」と奢ってもいけないし、「間違っている」と卑屈になってもいけないのだ。人は皆独りで夫々の正しさや間違いを抱えて生きている。最初は言葉の壁を作って閉じこもっていた雪君が差別を受ける岡田の為に日本語を叫ぶのが良いね。独りと独りの境界を飛び越える手段はいくらだってあるのだ。


次回作も楽しみです!良い本を読みました!

***

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徒然

ご無沙汰しています、元気です!
直接ご挨拶をしたことはないのですが、なるしまゆりファンとお見受けする方のブログで「14巻7月末発売!」の文字を見て大慌てで詳細を調べました。そしたらばアマゾンで予約受付が始まっていました。おおお。
なるしまさんの呟きによると、7月末にサイン会の予定が立ったとか(詳細未定)。今から参加できなかった時のことを考えて沈んでいるネガティブ思考をどうにかしたいですが、とにかく、発売決定おめでとうございます!!!

少年魔法士 (14) (ウィングス・コミックス)少年魔法士 (14) (ウィングス・コミックス)
(2011/07/23)
なるしま ゆり

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14巻発売までに全巻感想を書こうという野望は変わっていません。が、新作『ライトノベル』を読んで読者と著者のネット上での距離感の近さに考えさせられる部分がありました。私は、「自分の文章を作家さんご本人が読む可能性があるかもしれない」という当然のことを本当に今まで意識していなかったのです。でも、ここはネット。お友達の中には「読んでくださってもいいように」という前提で真摯にレビューを書いている方もいる。自分がマジメではないとは思いませんが(おい)、その観点がすっぽり抜けていたことに対して上手く飲み込めていない部分があるのです(それと今月の滞りは無関係ですが!)あれですね、たぶん、自分の娯楽が作家の不利益になる可能性があるってことが突然怖くなったのかな。じゃあ書くのやめるのかっていうと、その選択肢はないのですが。

今月いっぱいは集中したいことがあるので、来月気持ちを切り替えて向き合いたいです。



映画版「まほろ駅前多田便利軒」

「まほろ」の映画を観てきました。
以下、短く感想。

過去の事故から望まない関わりを持つ羽目になってしまった男二人の不穏な日常ドラマ。
未だ完結をしていない「まほろ」とは結局そういう物語だと思うのだ。
追ってしまった罪への後悔や拭えない生い立ちの記憶、そういう持ち物を誰しもが抱えながら、一人ではちょっと寂しいからたまに他人と一緒にいようとする自然な行動、それをフィクション的な舞台装置と事件で装飾した物語。主役二人が原作の設定よりもかなり若い分、便利屋稼業という看板に一層の不信感が出ていたように感じた。まともな神経の持ち主なら「彼ら」に子どもの送迎は依頼しないだろうなぁという類の不信感だ(由良の母親はネグレクト気味なので活かされている)

行天の破滅願望というかエキセントリックさは大体原作通りだった。
奇妙な笑い方は滴るような色気の代わりだと思えばそれもまたありだ。
一番イイと思ったのは暴力シーンかな。無表情でありながらちょっと楽しそうという絶妙な顔をしている。
多田の魅力は「倦怠と哀愁」だと思うのだが、若い俳優からは怖いぐらいの「無気力さと不安定さ」が漂ってきて、自分の身に起きたことを何にも飲み込めていない未熟さが前面に出ていたように感じた。多田の若い頃、というわけではなく、「若い多田」ならこう描くのは納得が出来た。しかしあまりに情緒不安な役だったので、二人の未来に「希望」の文字が微塵も見えなかったのが気がかりだ。もう少しコミカルでふざけた場面が多くても良かったのではと思った(最後に流れる登場人物達のその後のような)何せ二人とも若いのだから!そう、彼らにドン詰まった表情はまだ似合わない。
あと演出上だがら仕方ないのだが、人物の沈黙場面と多用される喫煙場面には若干辟易したかな。


正直に云えば、期待通りというか予想通りの映画ではあった。
というのも、これはまったくの個人的な意見だが、作り手側の戸惑いのようなものが透けて見えてしまったような気がしたから。それは三浦しをんの原作を読んで私が感じたことだが、「二人が一緒にいる理由」について、作り手側が疑いを抱いているのではないかなというものだ。要するにフィクションがフィクションであるという事実に負けているのだ。その違和感のようなものを山田ユギ版ではあまり感じなかったから、もしも製作者が女性であったのなら、まったく別の印象を抱く作品に仕上がっていたかもしれないなと思った。って、キレイにまとめた風だが要は萌えをもっと!という結論じゃないか…。

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Author:yori
気がつけばいつもそばにBL

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